一児の母が薄桜鬼の世界へ！？母は強し！《薄桜鬼》 (ページ9)

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第三章ページ9

新選組の屯所に着き、私は一室に通された
ここに着く間も思い切り手首を掴んでいた男ーーー沖田総司によりこれまた思い切り手首をグルグルに縛られる

(これ、血が止まるんじゃね.....？)

なんて事を頭の片隅で冷静に考えていると、縛り終わった目の前の男は口を開きーー

「逃げたり騒いだりしないでね？まぁ隣室は僕だし、そんな事してたら容赦なく斬っちゃうけど。それじゃあ、明日君は殺されるから今日くらいゆっくり寝てね」

と読めない笑みを浮かべながら静かに障子を閉めた
沖田総司が出て行った障子を見つめれば自然と溜息を吐き
これからどうなるのか、本当に殺されるのか、何でこんなことになったのかと色々考え始めれば止まらなくなる

不安だし、怖いし、心細いし
どうしたらいいかわからない

でも、弱い所は絶対に見せない

それに、私はもうこの世界で生きて行くしかない
だったら生き抜いてみせる

生きることができてすぐに死ぬなんて絶対に嫌だ

つか、羅刹を見ちゃってこんな事になったのも、元はと言えばあんな物を逃したあいつらが悪いんじゃね？私全くもって悪くなくね？被害者じゃね？と言う結論に至り次第にイライラし始めて

短気の私は知らず知らずのうちに舌打ちしていて、今も天井裏とかどっかで見張っているであろう彼に変な誤解を招いたかな、なんて事を考えるが舌打ちしてしまったのだからしょうがないと自分に言い聞かせ

それから私は色々あった出来事やこれからの事を考えて、結局一睡もせずに夜を明かしたーーー

第三章
￣￣￣

(せっかく生きられるのに、まだ死にたくない)