第九章 ページ33
「だ、だってよー、ククッ必死に言い訳してて...ぷっ...面白くてっ....駄目だっ、ハハハッ！！」
「へ、平助、笑うとか失礼っ...クククッ....だ、誰だって苦手な事は、あるよなっ...き、気にするなよ夕奈ちゃん...アハハハッ！！」
「......土方さん。こいつら心底腹立つんですけど」
爆笑してる二人を見てると怒りを通り越して何だかもうどうでもよくなってくる
思わず二人を見る目がとても冷たくなるのが自分でもよくわかる
「....なんか、すまねぇな」
「....は？同情ですか、同情してんですか土方さん」
「同情なんざしてねぇよ」
「じゃあ何で謝ったんですか腹立つ。みんな腹立つ」
土方さんは何故か謝ってきた
私は冷めた視線を二人に向けたまま、土方さんに対して言葉を投げかけるが、気持ちも何もこもってない声色で吐き捨て
「まぁまぁ、落ち着けって夕奈。慣れてないと着物は難しいからな。女物は、男に比べて大変そうだしな」
「....原田さん。原田さんだけですよ、私の味方は。まじでイケメン」
左之さんは私を見て優しく微笑みながら、低く落ち着いた声を発して私の頭を撫でる
その手はとても暖かく落ち着く
その大人の対応に思わずキュンとすれば、私よりも20�僂�らい大きい相手を見上げながら、真剣に言いイケメンだと思わず口からポロリと本音が漏れる
「いけめん？なんだそりゃ？」
「イケメンとは、いけてるメンズ。つまりかっこいいって事です」
「ーーーっ！！(おいおい、そりゃ反則だぜ...)」
イケメンを説明した後、左之さんは驚いた顔をし頭を撫でていた手がピタリと止まった
そして何故か少し頬を赤くしている
あぁ、照れてる可愛い
なんて事を思うがそれは口には出さず心の中に留めておこうと決めた
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作者名：ぷー | 作成日時：2017年8月11日 20時
