第五章 ページ14
「ーーー私の名前は桐生 夕奈と申します。今から話すことは全て事実です。ですが、自分自身未だに信じられていないのが現状です。これから言うこと、多分みなさんは信じられず何言ってんだこいつ頭おかしい奴だ、としか思わないと思います。私がみなさんの立場だったらそう思うので。でも、それでも私は、事実しか話さないので、信じる信じないはお任せします」
そこまで言って一旦言葉を区切れば、みんなの顔を一回見渡した後再び話すために息を吸い、酸素を肺にため声を出す
「私は、154年後の未来から来ました。この時代、この世界に来た経緯はーー『ーーーはぁぁぁあ！！？？』ーーー何ですか、今話してるんですけど」
経緯を話そうとした時にみんなの声が綺麗にハモる
少し遅れ気味の反応だが、多分未来から来たという単語に対しての叫びなのだろうと思いつつ、遮られたことに多少の不満の声を漏らし
「いやいやいや、何普通に話し続けようとしてんだよ！！！」
「そうだぜ、154年後の未来ってなんだよ！！」
「嘘ならもっとマシな嘘ついたらどうなの？事実になんて聞こえないんだけど？」
「おいおい、凄いことをサラッと言いすぎだろ...」
「....信じられぬ」
「み、未来....」
「おい、てめぇ。そんな嘘通じると思ってんのか？総司の言う通り、事実になんて聞こえねぇんだよ。俺たちをなめてんのか？」
「未来...信じられんな。君がその未来から来たと言う証拠はあるのかね？」
「これは驚いた...まさか未来からだなんてね」
「あなたは、我々を馬鹿にし、楽しんでいるのですか？未来から来たなんて誰も信じませんよ」
各々がそれぞれの反応を示し、一斉に言ってくるが私は聖徳太子じゃないから全員の言葉をちゃんと聞き取ることなんて不可能です
そんなみんなを見た後口を開いて一言言った
「チッ、取り敢えずみんなうるせぇ。今は私が喋ってんの。黙って聞け。質問は後で受け付ける、以上」
あれ、私ってこんなに堂々と言えたっけ？
...あ、うん、言えたわ職場ではこんな感じだったっけアハ
なんて自分でツッコミを入れれば、私の言葉に苛立ちを読み取ったのかみんな静かになる
それを見て話の続きをするためにまた言葉を紡いでいった
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作者名：ぷー | 作成日時：2017年8月11日 20時
