最強サンドイッチ ページ7
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その後、補助監督の人が待機していて車に乗ったのだが…
『…』
「悟、もう少し足を閉じな。Aが窮屈そうだよ」
「足長ぇんだわ俺〜〜」
「Aにばっか意地悪して…」
現在、車の後ろに 五条悟、私、夏油さんの順で
座っている
しかし…五条悟が足を広げて座ってるのだ。
そんな私を気遣って夏油さんは言ってくれたのだろう
『いえ、私は平気ですので』
過去の暗殺任務で密輸先を特定するべく
箱の中に24時間いた時に比べれば、こんなのどうって事ないです
特大ため息をついた夏油さんは
「…A。もう少しこっちに寄りな、狭いだろう」
『…』
車窓に頬杖をつきながらそう言った。
…なら、お言葉に甘えて…
彼にもう少しだけ寄ろうとしたが、その瞬間。
五条悟は足を閉じた
「……」
『……』
唖然とする私たち。それを横目に
「…これでいいんだろ」
納得のいってない顔だった。
…なら広げてればいいのに
「ははっ、悟は面白いね。」
「うるせーよ」
笑う夏油さんを見て五条悟はさらにムッとした
『…』
私はただ、それを見つめていた
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「……悟、寝ちゃったね」
『帰り道が長いので仕方ないでしょう』
さっきの出来事から10分弱しか経ってませんが…
眠たかったのか、疲れたのか。
五条悟は私に持たれて寝てしまっていた
「重くない?大丈夫かい?」
『平気です』
…これぐらい、何ともないですよ
「なら、いいんだ」
『…』
そんなに心配されると調子が狂います、夏油さん
……いや、夏油さんだけじゃない。
任務に行く時は七海くんや灰原くん… 家入さん…その他みんなが
私の無事を祈る言葉をかけ、心配する
…私はそういう類に慣れてないんです。
だから、返す言葉がすぐに出てこない
頭の中で必死に考えていると
「今回の任務…1人も救えなかったや」
車窓から外を見ている夏油さんはそう、呟いた。
…何故、貴方がそんな悲しむのでしょう。
『…仕方ないですよ。
廃遊園地の至る所に血痕が着いてました。
その時点で手遅れだと察しましたし、
……死んだ人間をどうこう出来ないんですから。』
「…人の死について、本当に何も思わないんだね」
『救える命は限られてますからね』
「ん、……」
私に持たれる五条悟は、小さい声を漏らした。
貴方が返事してどうするんですか
なんて、少し笑ってしまいそうになった
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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時