。終止符を打って2日目 。 ページ2
'
「で？婚約者の候補は？」
「ん〜……術式も使えない。呪術師家系出身じゃない。
そして呪術師に対して理解がある子が確か＿＿＿＿」
、
「いないだろう。そんな子」
硝子に言われてすぐ、我に返った。
「……」
「なんだ、心当たりがあるのか？」
、
「いや……ない」
「……」
どうして僕……
'' そんな子がいたはず '' なんて言おうとしたんだ？
いないのに…そんな子…
自然と口から出た言葉に違和感を覚える。
そんな僕を見かねたのか
「…今日はもう帰って休め。」
硝子にそう言われた。
「…そうさせてもらうよ」
……普段そんなこと言わない硝子に言われるぐらいだ。
今の僕…あんま まともじゃないのかもしれない
高専から出れば外はもう夕方だった。
「……」
婚約者の件はどうにかしないと上がうるさいだろう
家の連中も便乗して言ってくるだろうし……
悪夢の件だってある。
悠仁にも話を聞いてみよう。
最近恵達とも忙しくて会えなかったし…
あー、でも朝イチで任務が入ってたな
いや、終わってからでいいや
ぼーっとする頭で考えれることは限られてる。
今考えたって余計に僕をダメにするだろう
「……困ったねほんと…」
そう言いながら夕日に背を向けて歩いた。
その時。
、
【＿＿＿＿＿＿＿＿五条さんっ】
「！！！」
心臓が飛び跳ねた。
すぐに振り返ったけど、そこには誰もいない。
いや……背後に誰かいたらすぐに気づく。
そもそも気配がなかった。
「……」
……なんだ…？ 誰かが呼んだような……
誰だ？誰が＿＿＿＿＿＿
この声……どこかで………
＿＿＿＿聞いたことが＿＿＿＿＿＿＿
「ッ……」
その瞬間、急に頭が痛くなり、耳鳴りがした。
なんだ、？これは＿＿＿＿＿＿
【待って＿＿くれ＿＿たんで＿す＿ね＿＿＿】
「っ……」
頭に、モヤがかかって顔の分からない女が何かを言ってる。
あの夢の女だ。
なんだこれ、なんなんだよ…ッ
「はぁ……はぁ…っ」
少し経てば、頭痛も耳鳴りがも消えた。
「……クソっ」
原因も分からない現象に腹が立ち始める。
あぁ、硝子。
君の言ってた通り……僕は呪われてるのかもしれないね。
そして…
高専の帰り道は…こんなに寂しいものだったっけ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1303人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
saachan(プロフ) - 最高でした。物語の内容から秘密が解ける所も考えられていて､感動でした！ (9月25日 6時) (
レス) id: 19e4ed7fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - あ“あ”ｱｱｱｱｱｱｱ“ しにやしたわ (8月21日 15時) (レス) @page50 id: 00641871ce (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ - あ”ー涙が止まらない”ぃーーーーー (6月1日 21時) (レス) @page50 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
由衣(プロフ) - 天才だと思います。考え抜かれたストーリー、緻密な伏線、原作に忠実な登場人物の仕草や口調、そのどれもが高密度で滑らかに仕上がっていて素晴らしい物語だと思いました。一生忘れたくない物語に出会えたこと感謝します。 (2023年1月10日 22時) (レス) @page50 id: e683fae7d7 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 読む手が止まらなくて気づいたら朝になってました…！すごく良かったです！ (2023年1月9日 5時) (レス) id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2022年10月28日 17時
