。繰り返して44回目 。 ページ46
'
「アンタなんか……!!!!」
「……」
放心状態の私に、望未さんがナイフを持って襲いかかってきた。
首元に当てられるナイフ。
首に一筋の線ができ、そこから血がうっすらと滲む。
「夏油傑に頼まなくても、
今ここで殺しておいたらいいんだわ!!」
特に避けることも無くされるがままだった。
「……」
もう…そんな気力もなかった
しかし
「悪いけど、これ以上傷物にしないでくれ」
そう言い夏油傑は呪霊を出し、望未さんを捕らえ、
私の足元にナイフが落ちた。
「なっ!!夏油傑!!離しなさいッ!!!!!」
「うるさい子だね、高専にでも置いておくよ。
あとは好きにするがいい」
と、そのまま呪霊を飛ばした。
「……さあ、君はどうする?
っと言っても私のモノになる以外選択肢は与えないけど」
「……」
今までループを繰り返したけど、ずっと分からなかった。
どうして悠仁くんたちが殺されるのか。
ただ目の前で殺されて…目的は言われなかった。
だから死ぬのを繰り返してループした。
けど術式を使えるようになった今。やっと目的を知れた。
……私の術式を目覚めさせる起爆剤として。
…私の心を折る為に、殺されてたんだ
このまま術式が使えなかったら……
ずっとループを繰り返してたんだろうな
「……」
__夏油傑の狙いが私だったから
__望未さんの殺したい相手が私だったから
__私の術式を目覚めさせようとしたから
伏黒くんたちはただそれに巻き込まれただけだったんだ
______あぁ
'' ____みんなを守るから ''
、
「私が…みんな死んじゃう…原因だったんだね…ッ」
私の守ろうとしていたものは…自ら壊していたものだった。
「私がいなければ……よかったんだぁ、ッ」
ポロポロと、頬を伝う涙。
みんなを救う方法がわかった安堵からなのか、涙が溢れた。
それがわかった今……結末はきっと1つしかない。
望未さんの落としたナイフを持ち己に向けた。
「それがループする条件かい?」
「…よく私がループしてるって気づきましたね」
「なんとなく記憶におかしな点が出てきてね。
私も普通じゃないんだ。
…きっと宿儺も気づいてただろうが……
私と同じ考えなのなら…止めないだろう。」
「何故…?」
「君の絶望する顔が好きだからだよ」
「酷い人……」
「なんとでも言ってくれていいさ」
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アキ(プロフ) - 黒姫ユキナさんの作品どれも泣いてしまう作品ばかりでほんとに読んでて切ない、😭💕 (2022年10月28日 20時) (レス) @page21 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ドキドキとハラハラが止まりません…‼︎更新いつも楽しみにしています! (2022年10月27日 20時) (レス) @page44 id: ab187a6c5b (このIDを非表示/違反報告)
ラグすぎるって - 応援してます! (2022年10月27日 19時) (レス) id: 62ead42611 (このIDを非表示/違反報告)
ラグすぎるって - 夢主ちゃんが幸せになりますように! とても素敵作品で続きがとても気になってハラハラドキドキしてます! 更新頑張ってください!! (2022年10月27日 19時) (レス) @page44 id: 62ead42611 (このIDを非表示/違反報告)
︎︎ラムネ - 毎日読ませて頂いてます 🙏🏻 とても素敵な作品ありがとうございます 。 (2022年10月27日 6時) (レス) @page37 id: a6303a4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年10月21日 20時