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。我慢112 。 ページ25

【胡蝶side】




「はあっ、はあっ……」




「____しのぶ」



目の前には刺傷が癒える姉さん。


毒を打っても何も起こらない…


体力だけが消耗されていく



…姉を刺す罪悪感で押しつぶされてしまいそう




「ッ…!!」



でも、それでも私は____!!




刀を握りしめ、足を踏み込もうとしたその瞬間。








.









.









「頸が斬れなきゃなにも意味がないのよ、しのぶ」



「!!!」

心臓がドクン、と波を打つ。



……そんな笑顔で言わないでよ


胸が苦しくなるじゃないですか、


しかしそう思っていても姉さんは言葉を続ける。





「しのぶは1番鬼に対して執念がある

鬼が憎くて憎くて仕方ない
殺してやりたい


でも…頸が斬れない。
1番頸を斬りたがっているのそれは叶わない。」





「……」




やめてください




「父、母、継子。隊士。姉も守れない。


自分だけがずっとずっと生き残る

罪悪感と嫌悪感でどうにかなってしまいそう」




「……」



姉さんからそんな言葉聞きたくないです


それ以上姉を冒涜しないでください




「ッ…」



刀を握る手に力が入る。





…そんなの、1番自分が分かってるんですよ

私だって頸を斬りたいですよ、

この手で鬼を葬りたい

毒を刺すことしかできない


怖いんですよ私だって



私の毒が効かない鬼が現われたらどうしようって


いや、上弦なんて効かないでしょう





「......」





どうして私の手はこんなに小さいだろう

背丈はどうして伸びないの、?



1番憎くて憎くて たまらない。



そんな存在ですら

私は頸を斬って殺せない。





「しのぶには無理なのよ?」




「……」




姉さんは……姉さんは…そんなこと…




言わない。



分かっている、分かってるけど、それでも____









'









.









'









『ねえ、どんな気持ち?』








「Aさん.....」



姉の隣に現れたAさん。



『姉と結香さんの姿を重ね 私を切り捨てた気分は...』



「っ、」





『あなたもみんなみんな、ずるいのよ

私のことなんか理解しようとしてない
理解すると苦しくなるから辛くなるから
みんな逃げてるの』






「.....私は、...」







『あなたのお姉ちゃんは
最後まで優しい嘘をついてくれたね





'








《しのぶには無理》って言わなかった。』








「ッ!!!」









.








『氷の呼吸_弐ノ型 ''雪月花''』

。我慢113 。→←。我慢111 。



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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時

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