目覚めなくなった71日目. ページ24
、
何度聞いても何も言わないデクくん。
心配しか募らない。
『ねえ、っ聞いてるの？…デクくん！！』
思わずデクくんの肩を掴んで、揺らした時だった。
「…ッ…」
下を向いていた顔は前を向き、
私と目が合った。
『っ…！！』
その表情は、今にでも壊れそうな…
見てる私が苦しくなった。
『っ……』
言葉をなくした。
…その時だ
、
、
、
、
、
、
、
「戻ってきてよ、A…
上鳴くんと切島くんが…倒れたんだ
クラスのみんなも、あんまり体調が良くなくて…ッ
みんな…隠してて…
夢に入りすぎたんだよ…
…それに、轟くんが意識不明の状態でっ」
今にでも、壊れそうなその表情。
『ッ！！！！』
デクくんが、つなぎつなぎで話したその言葉が
胸に刺さった。
そして、この三日間。なにがあったのかも。
……全部…繋がった
、
、
、
、
……上鳴くんと切島くんが倒れた？
クラスのみんなも体調が良くない？
夢に…私の夢に…
入りすぎたから…ッ？
『轟くんが…
意識不明って、なにがあったの…っ？』
「夢樺さんが来て、最初は[夢喰い]を
殺そうとしてたんだけど標的が変わって…ッ
Aを殺そうとして…
それを、庇って…ッ！！
僕は何も出来なくて…！」
デクくんの目から大きな涙がこぼれ落ちる。
『っ…』
夢樺ちゃんが…逆上…して？
私を…庇って轟くんが…意識不明…？？
＿＿＿そんなの
、
＿＿＿＿＿ぜんぶ、ぜんぶ…ッ
、
、
『私のせいで…！！！』
私のせいでみんなが苦しんでる。
こんなことになるなんて…
『…っ』
今更遅いのに…
夢に入ったこと…後悔してる自分がいる
"もう壊れそうだったから"
"じゃなきゃおかしくなりそうで"
"居場所がなかった"
、
＿＿＿＿ちがう、嘘をついた
ただただ私は…
逃げたかったんだ。
こんなことしたかったんじゃない、
ただ私は＿＿＿＿
、
、
＿＿＿＿誰かに必要としてもらいたくて…ッ
みんなが傷つくことなんて…望んでないよッ…！
、
、
こんな、こんなことになるなんて…
『デクくん、私ッ…どうすれば…！！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3140人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
