目覚めなくなった66日目. ページ19
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夢喰いside
「こいつ本当目覚めねーなー」
ほっぺをツンツンツンツンしてもピクリともしねえ
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｢…面白いやつ…」
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目の前にいる女はもうかれこれ長い間眠っている。
見た感じは死んでんのかっていうくらい。
「…こんなに夢の中入ってるのはお前だけだわー」
これまでに何人かの人を夢に閉じ込めてきたが、
自分が戻りたいと思ったら帰れる。…のに
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この女ときたら帰ってこねえ。
怖気づいて出てくるかと思ってたのによ
「タフだなこいつー。」
思わず笑ってしまうほどだ。
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そんな時。
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「ふあぁ〜……ああー。ねみ。」
何人も夢に行き来させてるせいか、
最近は疲れがどっときた。
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上鳴の野郎 昨日は5回入りやがったしよ…
あいつの体の方がもつのか逆に心配だわ。
それに、
ほかの奴らも1日に1回は必ず行ってる。
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なのに、あいつは帰ってこない。
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「…お前そんだけ思われてんのにな」
『ｽｰｯ…ｽｰｯ……』
もちろん、応答なんてないが…
「はやく戻ってきてやれよー」
それだけ呟いて、
Aのベッドの横にあるソファに横になった。
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「ああ〜……寝れる寝れる…」
目をゆっくりつぶれば、
着々と意識が遠のいていく。
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2時に…起きればいっか…
4時からはA組のヤツらくるし…
あ、6時からは先生達来るんだっけな…
寝る直前まで、そんなことを考えていた。
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そして、意識がなくなりかけた。
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＿＿＿＿＿＿＿その瞬間だ
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「！！！！」
気配を感知し、飛び起きれば、
目の前を通過するナイフ。
そのナイフは俺の頬をかすめた。
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「へえ…キミ、なんのようなの？」
そう言いながら
手で頬を拭えば血が手の甲に広がった。
すると
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「…あなたが原因じゃない！！！！」
そう、声を上げる、佐原夢樺の姿。
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
