目覚めさせる39日目. ページ39
轟side
「……！！！」
モヤが晴れた先には、懐かしい背中が見えた。
しゃがみこみ、顔を手でおおってるAの後ろ姿。
思わず勢いで声をかけそうになるが、
その言葉は喉で止まった。
なぜって…
「…」
、
後ろ姿を見て、あんな…
か弱い体で全部背負ってたって思うと
俺らのことを一番に考えて…
自分を犠牲にしてよ、
自分のことなんか後回しにしやがって…
いつも…お前は、そうだったよな？
＿＿＿＿＿＿
＿＿
「先に夢樺を治療しなきゃ＿」
「上鳴くん！大丈夫だよっ！自分で治せるから！
Aちゃんを優先してあげて！」
「いや、それでもよ、」
「夢樺がいねえときついし…」
、
『そうだね！やっぱり、
夢樺ちゃんがはやく復活してあげなきゃ！！』
「でも、Aちゃんが…」
『私は…
＿＿＿＿＿＿大丈夫だから！！』
＿＿＿＿＿＿
＿＿
…なあ＿＿＿＿＿＿
、
、
、
、
、
、
、
、
「…A…」
聞こえるか聞こえないくらいの声で、呼びかけた。
、
、
すると…
、
、
、
、
『…な、んで…っ』
、
振り返り、俺を見て驚くA。
…当たり前だろう、
もう入る手段なんてないと思っていたのだから。
もう、二度と…
会えないと思ってたんだよな
…希望なんて…なかったんだ
そんな日々に突如現れた俺。
驚くのも無理がない。
、
「久しぶりに会ったと思ったら
なんだよその間抜け面は」
近づいていけば目に涙が溜まってるのがわかった。
しかしそれが溢れることはない。
、
ただただ＿＿＿＿
、
「無事で…よかった…っ」
俺を見て安心したように言うA。
何回もそれを繰り返している。
「心配させちまったな…」
自分がこいつの足枷になってたんだと思う。
自分のせいでなんて思って
自分を問い詰めるのがAだから。
今回のことも…それが原因。
「もう会えねえと思っただろ」
『うん、』
Aを見てれば、A組のみんなを思い出す。
「みんなが…協力してくれたんだ」
『みんなが…？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あめ(プロフ) - ユキナさんの作品が面白すぎて深夜二時から読み始め何作も読んでしまいました…たくさん泣いて笑って楽しませていただきました！気がつけば5時間も読んでました…素敵なお話をありがとうございます！ (2月26日 6時) (
レス) id: 63fa489223 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - 泣ける、、、とゆうか泣いた、、、しかも都夢蒼士って名前カッコ良すぎる、、、 (2月21日 10時) (レス) @page50 id: c2bcbcc7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ふふ - 全私が泣いた (2023年4月13日 20時) (レス) @page50 id: bc020e7b09 (このIDを非表示/違反報告)
美羽 - 私、こういう系で初めて泣きました。深夜2時に号泣してそれからずっと見てて.....文才の塊すぎて尊敬します、！これからも小説頑張ってくださいね (2023年1月3日 21時) (レス) @page50 id: ec9644f59b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 僕、こういう話って映画だとか漫画でも泣けなくて、小説だと泣けるんです。この話で泣けました。実はこういう話めっっさすこ。書くのめっっさヘタで笑うw (2022年10月24日 21時) (レス) id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年8月8日 19時
