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ロビーで待ち合わせをしてから、新しくできたお店に行って、ナツキに全てのことを話した。
「で、Aはどう思ってるの?今回のことに対して。」
あたしが話してる最中は、ただ"うんうん"と頷いていたナツキが、話し終わった後に発した言葉はこれだった。
ナツキは決して同情しない。
だけど、自分のことのように凄く親身になって考えてくれる。
『どうしたいって…』
「Aはさ、全ての起こり得ることを考えて付き合ってなかったわけ?」
…返す言葉が何もない。
考えて付き合ってると思ってた。
大好きだった太輔と付き合えて、毎日幸せな生活を送れて満足していただけだった。
あたし最低…
「あたしもさ、藤ヶ谷くんと交流はあったから、"Aを悲しませたから許さない"って文句言いに行くことだってできるし、"どういうこと?!"って連絡することだってできる。」
「…でもね。それはAのためにならないと思うんだ。他人が口出すことじゃないと思うしさ。
…しかも、今回のことが起きてから、Aは藤ヶ谷くんの立場になって考えてみた?」
誰かに思いっきり叩かれたような…そんな感じの衝撃だった。
そうだ…
あたし、一回も太輔の立場になって考えてない。
あたし個人の気持ちばっかり先走りしてて、太輔が今どんなに大変なのか、どんな状況に置かれてるのか…
ナツキにそう言われやっと目を覚ました。
『ナツキありがとう。あたし、自己中に考えすぎてた。』
「ほら、Aもさ、立ち直るにはまだ掛かると思うけど、こういうのは時間が解決してくれるって言うじゃん?それを待とうよ。」
『そっかぁ…そうだよね。』
「今日家帰ってもAのことだから、沢山余計なこと考えて泣いて何も食べないで過ごしそうだし、今日と明日はあたしんち泊りな。」
あゝ女神様。
あなたがいてくれなければあたしは今頃…
あたしが来世、また女の子に生まれてこれるのならナツキみたいな彼氏がほしいくらい。
『ナツキに話して本当に良かった。ありがとう。仕事終わり次第、ナツキの家行くね。』
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作者名:べる | 作成日時:2015年1月18日 17時