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『はぁー…』
午前中、些細な事だけどミスを積み重ねちゃって。
ナツキに忠告されてたのにな…
"佐藤がミスなんて、珍しいな〜
午後から雨降るんじゃね？笑"
って、同期の鈴木くんに笑われちゃった。
"私情は仕事に持ち出さない"っていうのがモットーでやってきたんだけどなあ…
どんなに忙しくて全然寝てなくても、課長にキツイこと言われて気が滅入っても、笑顔で一生懸命働いてきた。(つもり)
それだけ今の仕事はやり甲斐があるし、何より楽しい。
だからこそ、私情で仕事を疎かにしたくなかった。
"恋に振り回されるような人になりたくない"
って、ずっと思ってきた。
でも、それは、今までこんなに誰かを愛したことがなかったから思えたことであって。
どんよりした気持ちから仕事モードに切り替えられない。
…あれ？
あたしってこんなに弱かったっけ？
太輔がいないと何もできなかったっけ？
今更、あたしの中で太輔の存在の大きさに気付いた。
これからやっていけるのかな…
なんて不安に思ってた時、ラインを通知したケータイが光った。
ーーーーーーーーーーーー
ナツキ
・A、お疲れ！
・駅前に新しいお店できたみたいなんだけど、美味しいって評判だし、今日そこ行ってみない？？
(Aが好きなイタリアンだよ〜)
・ロビーで待ってるね。
ーーーーーーーーーーーーー
なんて優しいんだ…泣
後で沢山話を聞いてもらおう。
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作者名：べる | 作成日時：2015年1月18日 17時
