65話 ページ18
不死川side
カラスに連れられ、隠達がAを運びに向かい、早1時間。
ようやくAを連れて帰ってきた。
不死川「A!!」
隠の腕の中で力無くぐったりしたA。
冨岡「……生きているのか……?」
誰もが気にしていた言葉を冨岡が発した。
隠「それが……」
胡蝶「とにかく、蝶屋敷の病床へ運んでください。」
隠「は、はい!!」
〜蝶屋敷〜
ベッドのシーツのように青白い顔のA。
不死川「クソッ……」
胡蝶「死んではいませんよ。心臓は動いています。ただ……少し気がかりなことがありまして……」
伊黒「意識をこれ程失っているというのに傷が見当たらない、骨折もしていない………これは、鬼だな。」
不死川「あぁ!?Aが鬼になるわけねぇだろ!!!」
伊黒「だまれ。不死川」
胡蝶「…………」
伊黒「もし鬼になっていて自我を忘れて襲いかかってきたら容赦なく切れ。絶対だ。ここにいる者、頭に入れておけ。」
そして、胡蝶が念の為と眠っているAの体を縄でぐるぐる巻きにした。
正直嫌で仕方ない。絶対Aは鬼じゃない。もし鬼でも……俺は守りたい。
日が昇っている間、Aはずっと眠っていた。
不死川「まだ起きねぇのかよ……」
日が沈み始めた頃……
貴方「っ……うぅっ…………」
ゆっくり彼女は目を開く。
不死川「?!A!!A!!!」
起きた時のAの目には光がなかった。
貴方「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」
不死川「ちょ!!!おい!!」
Aは体に巻かれている縄を必死で解こうとしている。
貴方「殺される!!!殺される!!」
不死川「……?」
胡蝶「起きましたか!」
貴方「やだ……!!!殺さないで!!!!」
胡蝶「……どうしました…?Aさん」
Aは怯えるような目でこちらを見ていた。
不死川「お、起きてすぐこうなってんだよ……何が何だかわかんねぇ。」
バッ!!!
縄を自力でちぎり、部屋の隅に蹲っていた。
不死川「お、おい……」
バシュッ!!!
ボタボタ……
不死川「……!」
Aの爪は鬼のように伸びていて、俺を引っ掻いた。
滴る血をヨダレを垂らしながら見るA。
22人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うじっしー | 作成日時:2020年8月20日 21時