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「……Aちゃん！」
いつも早めに現場に入っているAちゃんは今日は珍しく遅くて。とは言っても遅刻はしていないけど、やっぱり心配になる。
Aちゃんが現場入りをした瞬間に俺は駆け寄った。
「Aちゃん、昨日大丈夫やった？全然返事かえってこんから…」
「ごめんね、ほんとに……調子乗りすぎたみたい…」
二日酔いなのか頭を抱えながらため息をつく彼女の肩を抱くと、びっくりしたみたいな顔で見上げてくる。
上目遣いで俺を見つめる彼女の瞳に映る自分の顔。嫉妬に歪んだ顔。
「もう紫耀と飲むのやめてな。」
「…えっと」
「Aちゃんお酒弱いんやから男と二人で飲むの禁止！！」
「う……ほんとにごめんなさい。」
カシスオレンジで泥酔するAちゃん。
紫耀から送られてきた写真にはAちゃん側のテーブルには生ビールが置かれていて。
へえ紫耀とやったらそんなに飲むんや？なんて嫉妬に狂わされる。
自分がお酒に弱いのを分かっているはずなのに、そんなに飲むのって俺より紫耀のことを信頼しているから？
「Aちゃんってさ、」
「なあに？」
「俺と紫耀どっちが好き？」
困らせるのを分かっていてそんなことを聞く俺は随分性格が悪い。
ふとAちゃんの顔を見ると、思っていた通り困った顔をしていて。
Aちゃんが言葉を選ぶように口を開いた時、漠然と「どっちも好きだよ」なんて言うんだろうなと理解した。
「ど、」
「どっちもじゃダメ。」
「……れん、」
「…いつか俺の方が好きって言わせてみるから。」
そう言って未だに眉を下げて困ったままの彼女の腕に、誰も見ていないことを確認してキスをした。
それを見るなり目を見開いていちごみたいに顔を赤くさせるAちゃんの顔を見て心が満たされる。
後ろからメイクさんに呼ばれたAちゃんは肩を大袈裟に跳ねさせて踵を返した。
そんな彼女の耳元で、すれ違いざまに
「ちゃんと俺の事男としてみてな？」
なんて呟くと、Aちゃんは消え入りそうな声で頷いて、逃げるようにメイクさんの元へ走っていった。
今までキスなんて何度もしてきたし、綺麗な女優さんの口にだってしてきたのに。
ただ腕にキスをしただけで、項垂れるような緊張と興奮に支配されたのだ。
＿＿＿腕にキスの意味
"恋幕"
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名無し43069号(プロフ) - ゆゆゆさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです(T_T)更新頑張りますね！ (2022年12月20日 10時) (
レス) id: 1a12019006 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - 何か今までにない感じの小説に出会ってめちゃくちゃ面白いです！更新楽しみにしてます〜！無理せず頑張って下さい！！ (2022年12月19日 10時) (レス) @page46 id: 2170580ec5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し43069号(プロフ) - ぴよさん» ウガー岸くんいいですよね(T_T)岸くんと絡ませてみます！！！コメントありがとうございます！ (2022年12月14日 19時) (レス) id: 1a12019006 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 名無し43069号さん» お返事ありがとうございます！！お互い体調に気をつけて過ごしましょう！！ そして岸くん担なので岸くんがいつか出てきてくれたら嬉しいです…！！！ (2022年12月14日 17時) (レス) id: 77d2c357a6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し43069号(プロフ) - のんちゃんさん» わ〜！ばんたんのも見てくださったんですね！！めちゃくちゃ趣味同じですね笑 ばんたんのメンバーがということでしょうか！？！？めっちゃいいですねそれいつか出したいです！！！コメントありがとうございます！ (2022年12月14日 16時) (レス) id: 1a12019006 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し43069号
| 作成日時：2022年12月3日 18時
