28 苦手 ページ28
昨日は宮くんを初めて名前で呼んだという
突拍子もないことを自分からしたのに
なかなか寝付けなかった。
｢(眠い...)｣
学校に着いてもう3時間も経つが
絶え間なく睡魔が私を襲ってくる。
気を抜けば自然と眠ってしまいそうだ。
｢A大丈夫？｣
｢うん、大丈夫｣
｢目半分しか開けてへんで｣
｢嘘でしょ｣
というか、私があんなことをしなければ
こんな睡魔と戦わなくても済んだのに。
昨日の私め、恨んでやる。
・
・
・
｢(終わった〜、眠かった〜)｣
不幸なことに4時間目は古文という始末。
教科担任の先生は怖いと有名な先生だったため
ずっと起きていた。
｢Aー、お昼食べよ｣
｢いいよー｣
鞄からお弁当を出そうとしたとき
隣の席に座る宮くんに目がいった。
｢もう昼休みやのに、みやあつまだ寝とんの？｣
｢起こした方がいいかな｣
｢うーん、寝起き悪かったらなぁ｣
宮くんはというと、そのまま机に突っ伏して
寝たままずっと動かない。
このまま起こさなかったら、
5時間目突入になるのではないだろうか。
｢西山｣
呼ばれた方を見ると、
クラスメイトの伊藤くんが立っていた。
まさにスポーツ青年といった言葉が似合う男子で
クラスのムードメーカー的存在だ。
｢どうしたの？｣
｢今、ちょっとええか？｣
｢？うん｣
ここじゃ話しにくい内容なのか
伊藤くんは場所を変えようと言って教室を出た。
急いで後を追いかけて、
しばらく歩くとあまり使わない教室に入った。
｢(ま、まさか、何かあらぬ失態を...！？)｣
｢(そうに違いないわ、だって空き教室だよここ)｣
ほとんど使われない空き教室まで呼び出されることに
私は言いしれぬ不安が過った。
すると、私の表情を読み取ってか
伊藤くんは困ったように笑った。
｢すまん、急に呼んで｣
｢ううん、大丈夫｣
でも伊藤くんの様子からして、
何か重たい話とかではなさそうだ。
となると、一体なんの話？
｢西山、今、付き合ってる奴とか居るん？｣
｢いぃいいやいや！そんな人いないよ！｣
｢ははっ、そうか良かったわ｣
｢う、うん！良かった！｣
テンパりすぎて何が良いのか分からない。
すると、伊藤くんは｢じゃあ言ってもええか｣と口を開いた。
｢俺、西山のこと好きなんや｣
｢..........え？｣
一瞬だけ、宮くんの顔が浮かんだ。
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黎子(プロフ) - ちごさんさん» コメントありがとうございます！ただのオリキャラで当て馬というだけで不憫すぎない？？？と勝手に思ってしまって良い奴にしちゃいました…身の回りにもいて欲しいもんですこんないい男…。更新頑張ります！長々とすみません！ (2022年8月2日 18時) (
レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
ちごさん - なんか、伊藤くんめっちゃ良い人(笑)おもしろいです。更新待ってます。 (2022年8月2日 18時) (レス) @page45 id: d565dd2c8b (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 月花さん» コメントありがとうございます！続き書きたいんですけどね…なかなかまとまらなくて…すみません！！！！！！！！ (2021年10月29日 12時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃキュンキュンするし、とってもおもしろいです！めっちゃいいとこ(？)で止まっちゃってるのですごく続きが気になります……！更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2021年10月29日 5時) (レス) @page44 id: 9a5d2125ff (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 羅門さん» コメントありがとうございます！わあああああ嬉しすぎますね…拙い文ですが楽しめたなら何よりです！頑張って更新しますので！頑張ります！！！！ (2021年8月18日 21時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黎子 | 作成日時：2018年9月30日 0時
