25 苦手 ページ25
「Aさん、最近宮先輩と一緒に居ましたやろ?」
「あれは勉強教えてて...」
「ほんまに!?ほんまに勉強だけ!?」
この後輩の女の子は
元々恋バナというのが好きなのだが
今日に限ってはすごい食いついてくる。
困ったなぁ。
「よし、練習始めるでー!」
鶴の一声ならぬ部長の一声。
後輩の女の子は、「また後で!」と言って
パート練習に向かった。
何はともあれ、助かった。
・
・
・
「みんなー!今日先生来れないみたいやから
もう解散してええってー!」
テスト最終日ということもあり、
今日は短めの練習で済んだ。
帰る準備をしていると、
校内放送のアナウンスがかかった。
『 2年西山ー、2年西山ー、
校内に居ましたら職員室まで来てください』
「なんだろ...」
「Aちゃん、職員室行った方がええんちゃう?」
「そうですね、すみません行ってきます」
「じゃあ悪いんやけど、
先生に渡しといてもらってもええ?」
「いいですよ!」
「ありがとう!」
先輩から鍵を受け取り、
カバンを持って職員室に向かった。
・
・
・
職員室での用事も終わり、
廊下を歩きながらなんとなく窓の外を見ていると、
体育館の外に繋がる扉が開いてるのが見えた。
「(まだ運動部練習してるのかな)」
「(ていうか、あの扉開けっ放しでいいの?)」
もう校内からは生徒たちの声も聞こえない。
となると、もうほとんどの生徒は
帰ってしまっているはずだ。
すると、カバンの中に入っているスマホが
ヴヴッと動いたのが分かった。
あつむまだ学校?
Aそうだけど、なんでわかったの?
あつむ放送聞こえたから
もしかしたら、宮くんは体育館に居るのかもしれない。
咄嗟にそう思った私は、
宮くんに返信する前に体育館へと走った。
「あっ、西山まだ帰ってなかったんかー!?」
「もうちょっとだけ見逃してくださーーい!」
「見逃してって...はよ帰れー!」
廊下を走っている最中先生と出くわしたが、
今は先生どころじゃない。
何故か今の私は体育館へと一直線だった。
「うわっ、びびった」
長いこと走った気がする廊下の先には
体育館の扉があった。
勢いよく扉を開けると、
すぐ側に宮くんが驚いた顔をしてこっちを見ていた。
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黎子(プロフ) - ちごさんさん» コメントありがとうございます!ただのオリキャラで当て馬というだけで不憫すぎない???と勝手に思ってしまって良い奴にしちゃいました…身の回りにもいて欲しいもんですこんないい男…。更新頑張ります!長々とすみません! (2022年8月2日 18時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
ちごさん - なんか、伊藤くんめっちゃ良い人(笑)おもしろいです。更新待ってます。 (2022年8月2日 18時) (レス) @page45 id: d565dd2c8b (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 月花さん» コメントありがとうございます!続き書きたいんですけどね…なかなかまとまらなくて…すみません!!!!!!!! (2021年10月29日 12時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃキュンキュンするし、とってもおもしろいです!めっちゃいいとこ(?)で止まっちゃってるのですごく続きが気になります……!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2021年10月29日 5時) (レス) @page44 id: 9a5d2125ff (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 羅門さん» コメントありがとうございます!わあああああ嬉しすぎますね…拙い文ですが楽しめたなら何よりです!頑張って更新しますので!頑張ります!!!! (2021年8月18日 21時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黎子 | 作成日時:2018年9月30日 0時