大浴場 ページ2
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別荘に戻り、Aをおろしてやる。
俺にだけ聴こえる声で小さくAがありがとう、って言ってくる様子が可愛かった。
尊「あ、そうだ！俺ら早く風呂入んねえといけねえんだわ」
「え？」
尊「風呂1個しかねえから俺ら入るまでAが入れねえんだよ。元々それ伝えるためにAは竜ちゃん
探しに行ったんだよな」
兄貴がAになぁ？って目配せするとAがこくりと頷いた。
『一応男湯の時間は10時までにしてたから…
できれば急いで欲しい』
時計を見ると時刻は既に11時を回っていた。
「わかった、わりぃな」
Aの頭をぽんぽんと叩いて、兄貴と一緒に大浴場に向かった。
大浴場は広くて個人の持ち物だっていうのを疑うレベルだった。
しかも時間が遅いから俺と兄貴の他には誰もおらず、
貸切状態だ。
尊「ああ〜気持ちいいなぁ竜ちゃん」
兄貴が隣でふふんと鼻歌を歌っている。
外で冷えきったからだにお風呂の温かさは心地よく、体の芯から温めてくれた。
「なぁ、兄貴…」
尊「ん？」
せっかく二人きりの風呂だから俺はさっきはAがいて聞けなかったことを兄貴に問いかけてみることにした。
「もし兄貴は絶対叶わない相手に恋をしたらどうする？」
尊「絶対叶わない相手？んなのいるのか？」
心の底から疑問だと言うような兄貴らしい返事に思わず笑ってしまった。
「例えばの話だよ。例えば…そうだな結婚してるやつとか」
尊「うーん…どうするって言われても1回好きになったやつはそう簡単に好きじゃなくならないからなぁ」
だよなぁと心の中で深く頷いた。
尊「諦めようと思っても諦めれるもんじゃねえし想いたいだけ想い続けるかな。
別に他に好きなやつできたらできたで心ん中に大切な思い出としてしまっときゃいいし」
「なるほど…」
尊「それに人を好きになるってすげえ事だから、俺はたとえ叶わない相手に恋したとしてもぜってえ後悔しねえよ！
想うままにそいつのことを大切にしてやりたい、俺ができることは何でもしてやりたい、それだけかな」
二カッと笑う兄貴は最高にかっこよくて、眩しく見えた。
「やっぱり兄弟だな」
尊「え？…っておい、なに笑ってんだよー」
考えることは似るんだなって、
可笑しくなってつい笑ってしまった。
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美愛(プロフ) - tenkhさん» ありがとうございます、凄く嬉しいです！とても力になります(*^^*) (2020年1月28日 14時) (
レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
tenkh(プロフ) - 更新嬉しいです！この作品めちゃくちゃ好きです！ (2020年1月28日 13時) (レス) id: a668c29e36 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - みほさん» ありがとうございます。しばらく毎日更新していきたいと思いますのでぜひ楽しみにしていてください(*^^*) (2020年1月26日 22時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
みほ - 京極兄弟の妹の続き早く読みたいです！竜と妹のハッピーエンドも期待してます�� (2020年1月26日 21時) (携帯から) (レス) id: 478e83e2b7 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - SORA さん» わああ！！凄く嬉しいですヽ(*´∀｀)ノそう言って貰えると作者冥利につきます！これからも頑張って書かせて頂きますね！ (2020年1月26日 11時) (レス) id: 5468b9022d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2020年1月10日 13時
