弟のように ki ページ37
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「俺は、玉のことを子供扱いなんてした
ことないよ」
「してるよ」
俺を睨みつけていた顔は、やがて拗ねた
ような表情になり、涙目に変わった。
「してないわ。弟みたいに思ってるだけ
だって。ずっと一緒に辛いことも耐えて
きたじゃん？こんなこと言うの始めてだ
けど、玉ちゃんがいるからこの仕事も頑
張れてる」
「え……？」
「弟が心配なだけだよ。玉はいざという
時にすげぇ頼れるし、男らしいところも
たくさんあんのわかってるから」
「本当に？俺は頼りになる？」
「あぁ、もちろん。頼りにしてるよ」
「ミツ、俺……ミツが好きだよ」
「わかってるよ、ありがとね」
一瞬玉の顔が歪んだが、直ぐに照れくさ
そうに笑い、鼻を啜った。
「ミツ、俺に手当させてよ」
「だから、それは」
「ミツ、俺大丈夫だから！お願い……」
「わかったよ……」
熱意にほだされ、一緒に店の地下に降り
た。地下には客と過ごす部屋が数個あり
全て防音になっている。
ここに入ってしまえば、プライバシーは
完全に守られるというわけだ。
「今、救急箱持ってくるね」
「おぅ」
玉が部屋から出て行くと、あいつが始め
て黒川さんに連れられてやって来た時の
ことを思い出していた。
“玉森です……よろしくお願いします”
消え入りそうな声でそう言った玉は、黒
川さんの後ろに隠れるように立っていた。
俺より二つ年下で、始めて会った時には
人見知りだったせいもあり、この世界に
馴染めるとは思えなかった。
背も高くてルックスも良かったけれど、
最初は、何だかビクビクした気の弱そう
な奴だなという印象しかない。
“ミツはお兄ちゃんみたいだね”
けれど、当時仕事を教えることになった
俺に、玉は直ぐに懐いてくれたっけ。
慣れてくると、少しづつ自分を出してく
れるようになった。
その人当たりの良さと、彼のふにゃんと
した柔らかい笑顔は誰からも愛されたし
素直で真っ直ぐで、芯のある男らしい奴
だってこともわかってきた。
そんな玉だったから、彼目当てでバーに
来る女性客も沢山いるし、きっと指名も
多いと思う。
実際、ボーイズクラブの会員には、変わ
った性癖の客が多かった。
俺が今日相手をした男もそうだが、自分
の父親ほど年が離れている男から、自慰
行為を見せてくれと言われたこともある。
女からは縛ってくれだとか、後ろの穴に
指を入れてくれなんて言われたこともあ
った。
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siori(プロフ) - れいさん» れいさん、初めまして。フラグの部屋は、R18指定があるので設定が必要な為コミュに登録していないと見られないのです。サイトのルールなので申し訳ないのですが年齢が大丈夫であれば登録すれば読むことは出来ます……。 (2019年9月22日 21時) (
レス) id: 25b2988e99 (このIDを非表示/違反報告)
れい - ※の続きが読みたいです。もし宜しければ見方を教えていただきたいです (2019年9月22日 11時) (レス) id: 1d3b0a592d (このIDを非表示/違反報告)
永瀬なつ(プロフ) - ※の続きの見た方が知りたいです(´･ｪ･`) (2018年12月25日 22時) (レス) id: 579642299a (このIDを非表示/違反報告)
キラみつ(プロフ) - ※の続きの見方教えて頂きたいです！！ (2018年10月18日 19時) (レス) id: 4ba300fb0f (このIDを非表示/違反報告)
m228evanescent8(プロフ) - とても引き込まれる内容で楽しく読ませて頂いてます。※の続きの見方おしえてください！ (2018年10月18日 9時) (レス) id: 834a07e579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：siori
| 作成日時：2018年8月17日 12時
