BAR LUKIA 5 ページ16
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「このお店は長いんですか？」
「はい」
「年齢訊いても？」
「二十二です」
やっぱり年下よね、私よりも二つ下か。
「じゃあ、高校卒業してからずっとこの
お店で？」
「まあ……そんなところですね。玲さ
んはどんなお仕事してるんですか？」
「私？ふふっ、当ててみてください」
「んはは、じゃあ……看護師さん？」
「え？まさかっ」
「あ、今の僕の願望です」
彼はそう言い、人懐こい笑顔を私に向
けた。会話が上手で、コミュニケーショ
ン能力が高い人だなというのが北山さん
の印象だった。
そして今は、昨日のあの妖艶な眸はどこ
にもない――。
「普通のОLですよ」
「え、なんか意外かも」
「え？」
「モデルさんかなと」
「それ、褒めすぎだから」
「いや、マジで綺麗だよなぁって玉と話
してました。玉っていうのはアイツで
す。玉森くん」
そう言うと、北山さんはソファ席でお
客さんと話している彼を指さした。
「ここの店員さんはみんな、口上手なの
ね」
「え？事実ですよ」
北山さんが目尻に皺を寄せた時――
「ひろ」
少し重めで温かい、オリエンタル系の
香りがふわりと鼻を掠めた。
少々混みあってきたようで、私の隣に
は四十代くらいの一人の女性が座った。
左薬指にしているリングと時計は、カル
ティ○のもの。
ダイヤモンドに縁どられたゴールドの
時計だけで二百万は超えるだろう。
「石井さんこんばんは」
こうやって名前を覚え、呼んでもらえ
るだけで、客は特別感を味わうことが出
来るんだ。
何となく居心地が悪かったが、カウン
ターの天板だけをスポット的に照らすダ
ウンライトの影が、隣との、光による空
間壁を作ってくれていた。
「今日はダンナが帰らないの。だから飲
みに来ちゃった」
隣から媚びるような声が聞こえてくる。
「ご主人がいない隙に夜遊びですか」
「ふふっ、その言い方。相変わらずね」
北山さんは乾いた笑い声をあげたが――
「つきあいますよ、お店が開いている時
間だけですけど」
直ぐにさっきとは違う、蕩けるような
妖艶な眸で彼女を見つめると、フッと片
方の口角を上げて笑った。
まるで……媚 薬みたいな男の子……
ふと、そう思う。
こういう女性は、実は寂しがり屋の人
が多い。
彼にとっては、孤独なお金持ちの奥様を
自分の虜にする事なんて、きっと造作も
ない事に違いない……。
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siori(プロフ) - れいさん» れいさん、初めまして。フラグの部屋は、R18指定があるので設定が必要な為コミュに登録していないと見られないのです。サイトのルールなので申し訳ないのですが年齢が大丈夫であれば登録すれば読むことは出来ます……。 (2019年9月22日 21時) (
レス) id: 25b2988e99 (このIDを非表示/違反報告)
れい - ※の続きが読みたいです。もし宜しければ見方を教えていただきたいです (2019年9月22日 11時) (レス) id: 1d3b0a592d (このIDを非表示/違反報告)
永瀬なつ(プロフ) - ※の続きの見た方が知りたいです(´･ｪ･`) (2018年12月25日 22時) (レス) id: 579642299a (このIDを非表示/違反報告)
キラみつ(プロフ) - ※の続きの見方教えて頂きたいです！！ (2018年10月18日 19時) (レス) id: 4ba300fb0f (このIDを非表示/違反報告)
m228evanescent8(プロフ) - とても引き込まれる内容で楽しく読ませて頂いてます。※の続きの見方おしえてください！ (2018年10月18日 9時) (レス) id: 834a07e579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：siori
| 作成日時：2018年8月17日 12時
