33.一通のメール ページ33
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家に帰ってシャワーを浴びた後、テレビをつけてビールを開ける。
今日もお疲れさま私！毎日頑張ってるよ自分！
最近になって自分を励ますことが増えた。
大して面白くもない深夜番組をぼんやりと見ていたらメールの受信音。
―北山―
えっ？北山さん……？
北山さんの方からメールが来たのは始めてだった。
“やけ酒するなら次はつきあうから元気出せ ”
北山さんはやっぱり優しい人。
気にしてくれていたんだ。
“ありがとうございます”
どうしたんだろ、胸が苦しいよ……
画面を見ていたら胸がいっぱいになっちゃって、それだけタップして送信した。
いつまで待っても返信はこなかったけれど、彼の気持ちが何だかとても嬉しくて、私はそのメールを保存した。
寝る前に窓から北山さんの家を見ると、既に電気は消えていた。
おやすみなさい、北山さん。
*
次の日会社に行くと、私を待ち構えていた佐伯さんに声をかけられた。
「桐谷さん、今時間ある？」
「はい……」
「じゃあ今から会議室に来て。待ってます」
はぁ、気が重い……。
私は会議室の前で、一度深呼吸をしてから中に入った。
「これから、北山さんの引き継ぎをしたいんだけどいいかしら？」
佐伯さんて、何故こうも威圧的な態度なんだろう？
「あ……はい」
私は彼女の斜め前に座った。
「今までの北山さんの反応を教えて」
「北山さんは、もうメディアや雑誌には出たくないって言ってます。かなり頑ななので、時間が必要だと思います」
「どうしてあんな生活してるか訊いた？」
「いえ……直接そういう風には訊いてません」
「北山伊織と何かあったのよね？」
「……」
佐伯さんは私に探るような目を向けた。
「ねえ……北山伊織が車の事故で亡くなった時、同乗者がいたって話は聞いたことあるかしら？」
え……？
北山さんのお父さんが車の事故で亡くなったのは知っていた。だけど……同乗者がいたなんて聞いたことはない。
「初耳です……」
「そう……」
「伊織さんが事故死した時、車に乗っていた人がいたんですか？」
思わず佐伯さんに訊いてしまった。
「今、知り合いの記者に訊いてるところよ。知らないならいいわ」
「……はい」
北山さんのお父さんの事故は新聞に載り、その当時のテレビ番組でも少し取り上げられたけれど、芸能人というわけでもないからか、そんなに話題にはならなかったみたいだった。
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siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさん、お返事遅れてごめんなさーい！また来てくださったなんて感激です！星も嬉しいです。また書道やってほしいですね！ (2021年3月3日 19時) (
レス) id: ad892650f9 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 久しぶりに書道家の北山さんに会いたくなって来ました。いいね☆していなかったみたいでごめんなさい！右☆をポチッとさせて頂きました！ (2021年3月1日 0時) (レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさーん！お待たせしました！パス付きの方は夜には外せると思います！遅くなってごめんなさい！ (2020年7月5日 16時) (レス) id: 05c0397959 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - ありがとうございます。明日明後日にはと仰っていたのでずっっと楽しみにしていました！これから読めるのが楽しみです。 (2020年6月5日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさん、お待たせしましたー！2のパスワードを外しましたのでお知らせします。大好きと言って下さり感無量です！涙 (2020年6月5日 1時) (レス) id: f587e16f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：siori
| 作成日時：2016年6月4日 13時
