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本物199 ページ13

黒尾Side


目の前に広がる赤いもの。

鼻につく鉄の匂い。

ここ数日何度か見てきたもの。


死神「すまない。気分が悪いだろう。」

黒尾「いや。大丈夫です。」


なんだろうな。

もう、怖くねぇし、気分も悪くならねぇんだ。


死神「本当に大丈夫か?まぁ、早く出るに越したことはないだろう。さぁ、此処を出よう。」

黒尾「本当に大丈夫っス。なんか、もう…なれちまったみたいで。」


俺は死神にそう伝えた。


死神「なれた?」

黒尾「もう、怖くもないし、気分も悪くならない。多分、俺の中で当たり前になりつつあるんだと思います。」


こんな当たり前、俺はお呼びじゃねぇよ。

俺のえがいてたあたりまえは、Aやバレー部の奴らと楽しく過ごす事。

それだけだったのに。


黒尾「俺、こっちの世界になじんできたみたいっス。」


もう、このまま殺し屋になるのもありなんじゃねぇかとかって、思うようにまでなっちまった。


パンっ!


右頬に、痛みが走った。

それが、Aに叩かれたものだと知るのはそう遅くはなかった。


黒尾「え?死神さん?」

貴方「死神じゃない。」

黒尾「A…なんで。」

貴方「なれたとか、言うなよ。」

黒尾「は?」

貴方「当たり前になりつつあるとか、言うなよ!!」


顔をあげてそう言ったAは、泣いていた。


黒尾「なんで…」

貴方「どうせ、このまま殺し屋にとか思ってんだろ!?ふざけるな!!」


Aは、俺の思っている事を言い当てていった。


黒尾「じゃぁ、Aは、戻ってくるのかよ。」

貴方「え?」

黒尾「Aは、殺し屋やめて俺の所に戻ってくるのかよ。」

貴方「それ、は…。」

黒尾「俺は、お前と一緒に居たいんだよ。お前と一緒に居られるなら、殺し屋にだって何にだってなってやる。俺はそう思ってんだよ!」

貴方「なんで…」

黒尾「最初は、怖かった。舞南を裏切ったときだって、最低な奴だって思った。でも、それが俺らに対する優しさで。これから見せる自分を、最低なレッテル貼られたまま見せれば傷つかないだろうとか思ってて。施設の子供とか、弟子とか、本当に大切にしてて。いつだって自分の事より周りを優先してるAを見ちまったら俺は、Aから離れられなくなってた。」


本当は、すげぇ優しいやつなんだろ?


黒尾「俺はお前が大好きだ!」


どんなAでも、俺は愛せるから。

だから、一緒に居てくれよ。A。

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設定タグ:ハイキュー , 暗殺教室 , 黒尾鉄郎   
作品ジャンル:恋愛
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桜朱(プロフ) - 彩音さん» ありがとうございます!お話がグダグダな所もあったと思いますが…。最後まで読んでいただきありがとうございました!また近々黒尾の小説を出そうと思うのでよろしくお願い致します! (2018年6月11日 17時) (レス) id: aff2664059 (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎回更新されるのを楽しみに待ってました!個人的にこういうストーリー好きなんでめっちゃこの作品気に入りました!(*´∀`*)約1年、お疲れ様でした!! (2018年6月8日 20時) (レス) id: f9bc490121 (このIDを非表示/違反報告)
桜朱(プロフ) - 真理奈☆さん» ありがとうございます!今回で終わるつもりですが、リクエストがあったら受け付けますよ! (2018年2月11日 12時) (レス) id: 67c72a9317 (このIDを非表示/違反報告)
真理奈☆ - 続編おめでとうございます。今回で終わってしまうんですかシュン(´・ω・)でも!最後まで楽しませていただきます! (2018年2月10日 10時) (レス) id: 9b0ee30d9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜朱 | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2018年2月9日 21時

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