ヒップアタック ページ48
「違うんだ、俺にはわかる!善逸は…――ッ駄目だ!!」
急な炭治郎の大きな声に善逸くんが悲鳴を上げる。うん、確かに今の流れは驚くよね。
炭治郎の目線の先に、先ほどの兄妹。屋敷の中に、入ってきてしまった。
「入ってきたら駄目だ!!」
「お、お兄ちゃん、あの箱カリカリ音がして…」
「だっ…!!だからって置いてこられたら切ないぞ!あれは俺の命より大切なものなのに…」
「確かにちょっと切ない…。私、ちょっと様子見てくるね」
歩いて先ほど入ってきた玄関へと向かう。扉が閉まっていたので開けようとしたとき、まるで軋むようなミシミシ、ギィギィと言った音が聞えてきた。
背後から善逸の悲鳴が聞こえ後ろを振り返ると、丁度炭治郎とてる子ちゃんにヒップアタックしているところだった。「あっごめんっ尻が」ってなんだ…ちょっと面白いじゃないか。
玄関の扉に手を掛けていた私はそのまま開けようとした。直前、ポンッという鼓の音が聞える。玄関だった扉を開けると、そこは外ではなくどこかの部屋。目の前でありえない現象が起こってパニックを起こしたのか足が縺れ、目の前に現れた部屋に倒れ込んでしまう。
そのまままた二度鼓の音が聞え、二回部屋が変わった。…かんっぺきにはぐれましたね。いや、ってかいくら部屋が変わる瞬間を目の前で目撃したからってパニック起こすとか…足縺れるとか…
…柱として不甲斐なし!!
「…とりあえず、状況確認が先決かな」
きょろきょろと部屋を見渡すと、あら不思議。ちょっと既視感あるぞ。真ん中に机がある、少しこぢんまりとした部屋。これは、炭治郎とてる子ちゃんが鼓鬼に遭遇した後飛ばされた部屋では…?…と、いうことは。この嫌な気配…
廊下に続く部屋を開けると、右側に食い散らかされた人の遺体。ひいぃ今精神的疲労を癒してくれる人がいない!!耐えなければ…ッ!!
ぐっと息を飲んで、その人の傍らに膝をつく。手を合わせ目を瞑り、来世こそ平和に過ごせるよう祈った。鬼に喰われて死ぬ最期なんて、絶対に味わいたくないものだろう。恐怖と絶望を、一気に味わうのだから。
「この人がいるということは、反対に進めば…」
その人に背を向け、まっすぐに進む。すこしすると、人の気配を感じる部屋についた。うーん、なんて言えば信じてもらえるかな…?
少しだけ悩んで、もう当たって砕けろ!!と襖を開けた。戦略考えるの苦手です。
その部屋には、予想していた通り二人の兄である清君がいた。
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時