般若ノ様ナ ページ47
「そうか。わかった」
それだけ言って、私の手を握り善逸くんに背を向ける炭治郎。ひえぇさり気に手を繋いでます!炭治郎と!やっぱり手がかっこいい!!
ちょっと頬が熱くなるのを感じながら引っ張られていると善逸くんが炭治郎の着物を掴みながら泣き叫んだ。
「ヒャ――――ッ何だよォ―――――!!何でそんな般若みたいな顔するんだよォ――ッ行くよォ――ッ!そしてなにさりげなくAちゃんの手ぇ握ってんだよ羨ましいな!!」
「無理強いするつもりはない。それにAはまだ怯えてるからな、俺が守る」
「ひっぇ炭治郎かっこいい」
「行くよォ――ッ!ってか目の前で惚気んなよ腹立つ!!Aちゃんは俺が守るから炭治郎は俺を守ってェ――ッ!!」
「俺が守るのはAだけだ」
…え、何この会話。どれだけ私を照れさせれば気が済むんだこの二人…。真っ赤になったであろう顔を片手で覆うと、炭治郎が私の手を離した。そして両手で覆う。
炭治郎は二人の前に禰豆子ちゃんが入っている箱を置いた。
「もしもの時のためにこの箱を置いていく。何かあっても二人を守ってくれるから」
炭治郎はそれだけ言うと二人に背を向けて屋敷へと向かった。私も善逸くんもそれに続く。隣で善逸くんが「うぅうう」と情けない声で唸っているが無視だ。
中に入ってすぐ、善逸くんが炭治郎に話しかける。
「炭治郎、なぁ炭治郎。守ってくれるよな?俺を守ってくれるよな?」
「…善逸、ちょっと申し訳ないが…前の戦いで俺は肋が折れ脚にヒビが入っている。まだ完治していない。だから――」
「えええ――――――ッ何折ってんだよ骨折るんじゃないよ骨!折れてる炭治郎じゃ俺を守りきれないぜ!ししし死んでしまうぞ!!」
あ、炭治郎の台詞に違和感を感じた人大正解。実は最後落ちる時に私が庇ったのが影響したのか足は折れてなかった。ぎりぎりヒビで済んでるんだ。肋は折れてたけども…まぁ少しはマシかなって位…
善逸くんは落ち着く暇なく叫んでいる。善逸くん喉強いね…?
「ヒャッどうすんだどうすんだ!死ぬよこれ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!ヒィ―――ッ骨折してるなんて酷いあんまりだぞ!死んだよ俺!!九分九厘死んだ!!」
「善逸、静かにするんだ。お前は大丈夫だ!」
「気休めはよせよォ―――ッ」
「いや、善逸くん。実際に死者が出てる最終選別合格してる時点で実力は――」
「運悪く生き残っちゃっただけだよ!無理死んだ!!」
話しを聞きなさい!!
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時