愈史郎サンノ言葉 ページ33
「…わかりました。では、武運長久を祈ります」
「じゃあな、俺たちは痕跡を消してから行く。お前らももう行け」
「あっはい。じゃあ…日が差してるし箱をーー」
「炭治郎」
愈史郎さんが炭治郎を呼び止める。…うん、このシーン好きな人多いんじゃないかな。ニヤニヤと笑みを浮かべながら続きを待つ。
少しして、愈史郎さんがぼそりと呟いた。
「お前の妹は美人だよ」
炭治郎は少し呆けて、すぐ嬉しそうに笑みを浮かべた。
炭治郎が箱を取りに上へと向かい、この場にいるのは珠世さん、愈史郎さん、禰豆子ちゃん、私となった。
「…おい、A」
愈史郎さんに声を掛けられ、そちらを見る。愈史郎さんは言いにくそうにどもりながら口を開いた。
「…お前も美人だよ」
「え、やめて照れる。愈史郎さんも珠世さんも美人だよ」
「当たり前だろう珠世様は誰よりも何よりも美しいんだ」
「…Aさん」
今度は珠世さんに声を掛けられる。「なんですか?」と返事をしながら珠世さんの方を見ると、少し警戒されているようだった。え、なんで?
「Aさん…貴女は新人ではないでしょう。動きが、戦い慣れしている」
「…あぁ、なるほど」
「俺も気になっていたんだ。どういうことだ?」
「…心配しなくても、あの二人に危害を加えるようなことはしないですよ」
なんで珠世さんが警戒してるのかわかった。うん、そりゃぁ新人隊士装って二人といるもんね。なのに動きが戦い慣れしてるもんね。そりゃ疑うわ。
「…私は鬼殺隊裏柱A。8年前に鬼殺隊入隊済みです。あの二人と行動しているのは…あの二人を見守るため」
「…見守る?」
「炭治郎は、鬼舞辻無惨に狙われている。でも、炭治郎はまだ戦闘経験が少ないです。上弦や下弦が二人に襲い掛かったら、恐らくあの二人は…」
「…なるほどな。だが鬼を連れているから監視するではなく、あの二人を守るために見守るのか?」
「お館様はあの二人を認めている。そして、私は…まぁ鬼殺隊の中では珍しいのかもしれないけど鬼とも仲良くなれると思っている。それを知っているから、お館様は私に命じたんだ。あの二人を見守って欲しいと」
つまり二人を見守りたいだけで危害は加えないから安心して、と二人に伝えた後炭治郎が降りてきた。箱の中に禰豆子ちゃんを入れて二人に手を振る。
疑いは晴れたようで、二人とも手を振ってくれた。疑われたままだったら私泣いてた絶対。
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時