オ館様ノ命 ページ28
「朱紗丸よ、そちらにいるのは"逃れ者"の珠世ではないか。これはいい手土産じゃ」
「そうかえ!」
背後から、珠世さんの叫びが聞こえる。反射的に後ろを見ると、丁度禰豆子ちゃんの膝から下が切断されたところだった。
ぐっと、息を飲む。
「禰豆子ちゃん!!」
「禰豆子転がれ!!」
炭治郎が叫ぶも、間に合わず蹴り飛ばされる禰豆子ちゃん。手を出せないのが悔しい…!嫌いにはならないしむしろ大好きだけどさすがにこのやりにくさは少し恨むぞお館様…!!
「楽しいのう楽しいのう、蹴鞠も良い。矢琶羽、頸を五つ持ち帰れば良いのかの」
「…違う、二つじゃ。男の鬼狩りと逃れ者。女の鬼狩りは生かしたまま連れ帰る。残りの二人はいらぬ」
うーん、やっぱり私の場合そうなるか。なんで鬼舞辻はそこまで私に拘るんだ?あの忌まわしき鬼舞辻遭遇事件からもう5年経ってるんだよ?しつこすぎてちょっと怖いよ?最後不穏なこと言ってたし。
とりあえず…と矢琶羽の方を見ると、あっちも私のことを見ていた。ちょっと引き攣りそうになりながらも笑みを浮かべる。
「生かしたまま連れ帰る…ね。鬼は人間を殺.すのが得意なんでしょ?生かしておくなんてそんな難しい事貴方たちにできるの?」
「なに、人間は脆いが死.なない程度に甚振ればいいだけじゃ。そうさな…両足の骨が折れる程度なら死.にはせんだろう」
矢琶羽の掌にある目玉が私を捕えた。あぁ、これは足にあの矢印巻きつけてくるな…私矢印見えないんだけど。そして…これは正当防衛ですよお館様!!
矢印が巻き付く前にその場から跳び、矢琶羽に斬りかかる。シュウゥゥッと口から音が鳴った。
「月の呼吸、壱ノ型…三日月」
私の方に向いていた手を切り落とす。一応刀身に血を付着させて月の光を吸収させて入るけど…きっと使わない。これを使っちゃったら、流石に手を出し過ぎているからね。この事も鎹烏から知らされてるだろうし…手を出し過ぎたらお館様から注意されちゃうな。
すぐにその場から跳び退き、炭治郎のすぐ横まで避難する。…ふむ、あの鬼再生が速くない。やっぱり、下弦にも満たないとこんなもんだよな…。普段はすぐ頸斬っちゃうから再生速度なんてわからないけど。
「おのれ…おのれ!!」
矢琶羽の狙いが私ではなく炭治郎に移った。んー、二人が狩りで来られたら面倒だし私のことを殺.さない程度に手加減しながら戦うのは面倒だからかな?まぁどうでもいいけど理由は。
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時