【鬼滅の刃】元風柱の継子様は堅物デコ真面目に溺愛される

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我妻くんが部屋に入ってくるギリギリの所で、



炭治郎が羽織をかけてくれた。



それはいいんだけど……



私の顔の火照りが治まらないから多分気づかれてるわよ。



馬鹿炭治郎。









「ｽﾝｯ…ん？なんでA怒っているんだ？」


「知らない」


「教えてくれないか？」


「炭治郎なんて嫌い」


「A！嘘をつくのは良くないぞ！」


「うるさい！寝てろでこっぱち！」


「A！」









そう言って無理矢理寝かしつけて病室を出た。



なんで私が怒ってる理由がわからないんだ！



……あぁ、あの鈍感糞野郎ならわからないか。



しばらくは口聞かない。



そうだ、そうしよう。



これでもかってくらい心の中で悪態をつく。









まったく、怪我人は大人しく寝てなさいよ…









病室を飛び出してきてしまって、行く宛もないので廊下を歩いていた。



前から隠の人が歩いてきて、









「はっ、花ノ宮様！こんにちは！」









と挨拶されたので、



はい、こんにちは。と返事をした。




その人の後に、









「A様、先程ぶりですね」









と、蝶屋敷に来る前に話した隠の人に声をかけられた。









「俺、山本って言います。A様には下の名前で呼んでもらいたいけど、恐れ多いので…」









なんて言うので、下の名前を聞いた。



雅継(まさつぐ)くん。私は彼をそう呼ぶ事にした。









私なんか恐れなくてもいいのに…



柱になったとしてもまだまだ未熟者だから。



もっと鍛錬をして強くならなきゃ皆を守れないもの………

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