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「……ねぇ、忘年会来てよ。」
「………っ、、ん〜、仕事がな〜。」
「………っ、、」
正直、私は彼と歩んでいく未来が見えない。
だって、結婚したところでどうするのか。
子供が産まれたら、彼は笑って優しく子育てをしてくれるだろうか。
付き合いが悪いわけでも、だらしない訳でもないけど、
少しは自分から行動する判断はして欲しい。
私が今は不満でなくても、結婚するとなれば訳が違う。
「………出来れば来て欲しいんだけどな。
親にも久しぶりに2人揃って顔出しておきたいし、」
「………っ、、なるべく行けるようにはしとくわ。」
「…………っ、」
「…………っ、ありがとう。」
なんか今の言い方、私が無理やり言わせたみたい。
昔の彼だったら張り切って行くって言うのに。
この昔と比べてしまうクセやめよう。
今は今だし、思い返した所で昔の彼は戻ってこない。
無意味だ。
この事を強く思って口に出してしまったら終わりだし、
彼が失望してしまいそう。
何より大きな揉め事は避けたい。
1度大喧嘩をした時があるけど、
その時も中々にめんどくさかったし。
彼が怒ると物凄く怖いことは私が1番わかってる。
「……っ、じゃあ一応私は行くってことにしとくね」
「…うん。」
「ご馳走様でした。」
「ごちそうさま。」
忘年会に行ったところで、
地元の皆ビックリしないかな、、今の彼を見て。
沖縄に遊びに来てた頃の彼と今じゃ似ても似つかないし
髪も短髪だったのが、少し長めのヘアになってるし
顔も暗いし口角下がりまくってる。
いかにも幸薄そう。
でも仕方ないか。これが今の照史くんだから。
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作者名:また。 | 作成日時:2021年9月26日 1時