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「………ここがAの家か、、、」
あれから1週間後、
よくやくこの日が来た。
私達は特に変わらず生活してる。
今日は珍しく2人とも定休日だけど、
特に何をするって訳でもないし、会話も少ない。
2人ともそれぞれ好きなことをしていた。
彼はテレビを見て、
私は本を読んでいる。
全く本に興味が無い彼は、昔から私の本を見るなり渋い顔ばかりしていた。
「………っ、、」
「…ははっ笑、」
午後3時
私は本も読み切ったし、そろそろお買い物に行こうと思っていた時間帯だった。
ボロボロ筒抜けな部屋に、
ガラガラと静かに汚い音を鳴らすインターホン。
「………あっ、、」
「………?」
「ごめん、照史くんちょっと出て。」
「ん?あぁ………はいよ〜。」
丁度お買い物に必要なものをメモしていて忙しかったので彼に出るようにお願いした。
彼はゴロゴロしていた身体をよいしょっと起こし、
玄関のドアノブに手をかけた。
「…………はーい、、、、」
「………………っ、、、」
「………ん?
どちら様でし」
「え、照史くんっすか?」
お客さんなのか、知り合いなのか。
ここの部屋一間だからここから玄関はすぐ見えるけど、照史くんの身体がデカくて相手の顔が見えなかった。
そもそも照史くんが友達連れてくることなんて珍しいな
連絡ぐらいしてくれればいいのに。
そんなことでイライラしてても仕方が無いし
私は座ってるだけじゃ失礼なので顔を出そうと立ち上がった。
「…………誰。」
「…………っ、、」
その言葉を聞いた瞬間、自然と身体が止まった。
もしかして、私の知り合いかもって。
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作者名:また。 | 作成日時:2021年9月26日 1時