8話 ページ9
マルコ side
『よし、大丈夫？マルコさん』
ピリッとした感覚と共に後ろからドサリ、と恐らく俺に切りかかってきた男が倒れたのであろう音が聞こえる
...今この男は何をした？
身体中を伝うピリッとしたこの感覚は俺もよく知っている
オヤジや赤髪と同じこの力は
王の資質がある者が持つとされているこの力は
______________"覇王色の覇気"
本当に何者なんだ、目の前の男は
これはオヤジに即報告だよい
...
.....いやちょっと待て
俺はこの男に何をされている？
俺の腰に回されている腕に、掴まれている俺の右手
目の前にはにこやかに笑っている翠色の目をした綺麗な男の顔
____抱き寄せられ
そう自覚した瞬間、熱が顔に集中するのがわかる
自分でもやけに初心な反応だと思った
別にこういう事に慣れていない訳では無い、目の前にいるのは男だが自分も一時期は言い寄ってくる女で女遊びしていた時期もあった
...まァ性に合わなくて直ぐにやめたがねい
悶々としていると俺の顔が赤くなっている事に気付いた目の前の男の顔も赤くなり距離を取られる
残念だ、一瞬でもそう思ってしまった自分に驚きを隠せない
先程の胸の高鳴りといい、今の感情といいもしかして俺ァこの男に"惚れちまった"のか...？！
いや...1回冷静になれ俺、目の前にいるのは男だよい。と直ぐにその考えを打ち消す
しかしまァ....断じて惚れていない(多分)がこの目の前の男が欲しくなっちまったのは事実。オヤジに要相談だねい
聞くと目の前の男は再度本屋へ戻るらしい
マ「あ、本屋に行くなら俺も同行させてもらうよい
コイツが盗んだ金を返すのと、ついでに新しい医学書も欲しいからねい」
金を返さないと行けないのは事実
まァ医学書の方はコイツに逃げられない為に吐いた咄嗟の嘘だ。『金なら本屋の店主に俺が渡しておく』とでも言われれば逃げられてしまうからねい
男は少し渋ったが『まぁいいか、んじゃ一緒に行こうぜ』と了承してくれた
2人で本屋に向かう途中
マ「...なァ、Aって呼んでもいいかい？
お前さんも俺の事は"さん"を付けずに呼び捨てで良いよい」
内心ドキドキしながらもAに尋ねる
『好きな様に呼んでくれて大丈夫だよ
じゃあ少しの間だがよろしくな、"マルコ"』
にこやかに笑う彼とは裏腹に、マルコは心の中でガッツポーズをしていたのであった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 858人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いぶき(プロフ) - あの、めちゃ好きですっ、続き楽しみにしてます (2023年4月4日 6時) (
レス) id: d33577c241 (このIDを非表示/違反報告)
kanata(プロフ) - 合格おめでとうございます！！いやぁ､､､､この船のみんな好きw (2023年3月20日 15時) (レス) @page32 id: c25e02bac7 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 第一合格おめでとうございます！そして初めまして。いつも見ているのとは違う片思いで面白かったです！これからも頑張ってください！(psちなみに私も受験生で第一に合格しました！お互い新生活頑張りましょう！) (2023年3月20日 14時) (レス) @page32 id: e1e54e3aff (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - わかりました！私第五はタブレットでやっててさらに学生なので申請するのもまた明日以降になっちゃうんです､､すいません､､また時間空いたとき申請します!すいません、、 (2023年2月19日 21時) (レス) id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミナト(プロフ) - いちきちゃんさん» わー!!嬉しいです🥰第5の名前「十六番隊隊長」です...！近頃名前変えようと思ってますがイゾウさんです🤦 (2023年2月19日 16時) (レス) id: fa265904e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミナト | 作成日時：2022年10月16日 15時
