左腕 (※微グロ注意) ページ16
ほんの一瞬、遅れてやってきた激しい激痛
焼けるように熱い切口、流れ出る鮮血
時折白くなる視界
『あああああああああああ！！！！』
流れる血が、空中で線を描く
グラリと視界が反転し、落ちていく
｢赤、眼屋…！おい！！｣
｢赤いの！！｣
片手じゃ、飛べない
痛みが激しくて形を保てない
みるみる人の形に戻っていく
｢ルフィ！2人は任せて！！｣
｢ロビン！！助かる、頼んだ！！｣
｢"スパイダーネット"！！｣
何かが地面に叩きつけられる衝撃を和らげる。
手のような網に、ドロリと血がついた。
｢トラ男君！それから貴女は…イズの妹ね！2人とも腕が…！｣
ドサリとすぐ横に自分の腕が落ちる。
まだピクピクと、指先が動いている。
『……う…、ぐ……ッ…』
｢スザクさん！しっかりしてください…！スザクさん！！｣
声は、ハッキリ聞こえる
鮮明に聞こえる
まだ意識は飛んでいないな
右手で、転がった腕を取ろうとする、が上手く届かない。
まずい、時間が経てば経つほど、"対価"は
その時、ちぎれた腕を掴ませてくれた奴がいた
炎、だった。
『ハァ…ッ……ハッ…、ほ…むら……か…。助、かる…ッ…』
掴んだ腕を正しい向きへ、そして切れた部分へ押し付ける。
グジュリ、と気味の悪い音がした
『…"対価"、は…"SMILE"……腕が、繋がる分……』
ボッと火がつく。
グチュ、グチ、と肉の繋がる音がする
ある程度繋げられればあとは縫い合わせるしか
｢レオ、何とかなりそうか！？｣
｢切り口がぐちゃぐちゃれす！うまく縫い合わせられれば…｣
縫い合わせ、？
『…お…い、小人』
声のする方へ言葉を投げ掛ける。
『頼む…ソイツの後でいい、俺の腕も…縫ってくれ』
｢りょ、了解れす！｣
助かる、これでひとまずは安心だ。
恐らくここから激度が増すであろう事を見据えてか、麦わらは先に降りろと聞こえた。
途中あの男から攻撃が降ってきたが誰かがそれを受け止めてくれた。
炎が消えると小人が手早く縫い合わせてくれる。
思いの外痛みはなかった、いや、今は痛覚が麻痺していると言っても過言ではない。
｢……｣
『ハァ…、さっきよりか、は…マシになったな…』
あとは時間の経過で回復してくるはず。
経過を待とうとしたところ、炎が俺を抱き上げた。
左腕を極力触らぬよう気を使ってくれたものの、薄く開けた視界に映った炎の表情は、怒りに染まっていた。
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ツバメ - 頑張って下さい楽しみにしてます (2022年4月21日 12時) (
レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - ツバメさん» ツバメさん、2度目のコメントありがとうございます。頭足らずでちょっと理解が及ばないのですが続きをご所望という事ですね？申し訳ありません、前にも言いましたが執筆中でして…首を長くしてお待ちください。 (2022年4月20日 23時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 何度見ても面白いです この続きに似た別の作品とその作品名はもうあるのですか！？ (2022年4月20日 19時) (レス) @page45 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - ツバメさん» ツバメさん、コメントありがとうございます。申し訳ありません、ただ今キリのいい所まで執筆中でして…公開までもう暫く首を長くしてお待ち頂ければ幸いです…。 (2022年3月21日 17時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 話が面白すぎてもっと続きが見たいです 恋愛に関して疎い彼女マルコとどうくっつのかや麦わらとローとゾウ編気になります (2022年3月21日 5時) (レス) @page45 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2021年11月15日 17時
