◆離さへん ページ45
・
『うわぁぁ、待って…明那が帰ってくる前に起きれなかったのか…』
「Aちゃん、寂しかったん?」
『さっ、寂し…いや、寝れなかっただけ!』
「俺がいないから?」
『…うっ、そうです!そうだよ!勝手に着てごめんなさい!!』
何それ、可愛すぎるやろ。
俺が質問攻めにすると、あっさり折れて、若干キレながら謝られた。
全然ええよ、と返すと、明那のせいだし…と拗ねられる。
不意にAちゃんは、思い出したというように俺に向きなおった。
『そっ、それより!昨日のこと!謝って!』
「昨日…?」
『覚えてないの!?』
Aちゃんにまゆから送られてきた動画を見せられ、俺はすべてを思い出した。
昨日の自分の失態を。
まゆとふわっちと飲んでて、Aちゃんのこと色々報告して、調子に乗って…
マジか…嘘やん俺…
全て思い出し、Aちゃんの様子を伺うと、まだ拗ねたままのAちゃんがいた。
「その、ごめん…!」
『何が?』
「マジで!全てを話過ぎてしまってごめんなさい!!」
しばらくジトーっと俺を見ていたAちゃんが、子どものような無邪気な笑みを浮かべて言った。
『…明那の本音聞けたから、許してあげる』
「ううっ…まじではっず…」
『ふふ、明那かわいい』
昨日言った言葉に嘘はないけど。
でも、言うつもりのないことまでベラベラ話してしまった。
ふわっちとまゆに会ったら、ぜってぇからかわれるし。
でもさぁ、初めてだったし…浮かれるだろフツー!!
「あぁ…もう、消えてぇ…」
『だーめ』
「じゃあ全部忘れてAちゃん…」
『やだ〜』
Aちゃんが嬉しそうにふわりとほほ笑む。
『嬉しかったよ、私』
「…一生離さへんって嘘やないから」
『なにそれ、プロポーズ?』
「…そっ、れはまだ早いから、改めます…」
『楽しみにしてる』
ぎゅっと首に抱き着いてきたAちゃんを受け止める。
知られちゃった以上、本当にもう離さへんから。
そんな思いを込めて、強く抱きしめ返した。
・
704人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこれーと(プロフ) - ぱぱぱんさん» コメントありがとうございます!優しい読者様のおかげでここまで書けました…!そう言っていただけて嬉しいです♡ (2022年10月1日 16時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱぱん - 完結おめでとうございます…!読んでるこちらも泣けてくるくらいすごく良いお話でした!(上から目線で申し訳ない)文も読みやすかったです! (2022年9月30日 17時) (レス) @page50 id: 81f1be7b27 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 乳酸菌そーださん» コメントありがとうございます!初めて書くジャンルで難しかったんですが、aknのピュアな所?をたくさん書けて満足です! (2022年9月29日 21時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - のわさん» コメントありがとうございます!自分も書いてて楽しかったので、そう言われると嬉しいです!最推しはaknなので、また書きたいなって思ってます! (2022年9月29日 21時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌そーだ - 完結おめでとうございます!!読んでいてすごく胸がキュンキュンしてました、すっっごく面白かったです✨ (2022年9月29日 20時) (レス) @page50 id: add652d645 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2022年8月21日 17時