東卍の姫が悪女らしいので何とかしたい。【東京リベンジャーズ】

20、たまに大胆 ページ20

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どうしよう、逸らせないではないか。


このままだと意味もなく見つめ合うヤバイ奴だぞ。


「何でもない」そう言って逃げようとした。


でも、本当にそれでいい？奥手のままでいい？


千冬もお兄ちゃんもせっかく協力してくれたんじゃん。







「どうした？何か言いたそうな顔してるけど。」





『えっと…はい、』







頑張るって決めたんだ。


大丈夫、何を言われても傷付かない。







『変なこと聞いてすみません。
　マイキーくんってエルさんのこと好きですか？』






「…？うん？好きだけど…」







あ、やっぱ傷付く。


薄々覚悟してたけど傷付く。







「嫌いなヤツと一緒にはいねぇだろ。
　ケンチンも好きだし場地も好きだし、お前も好き。」






『え、あ、そっちか。』







じゃあ友達的な…？


安心も少し、ショックも少し。


やっぱりマイキーくんを落とすまでの道のりは長そう。







『そ、そうじゃなくて、恋愛的な意味です。』





「あー…それは良く分かんねぇかな。」







分かんない、か。


好きな人はいないってこと？


エルさんも私も条件は同じなんだ。


前のエルさんの口ぶりは、告るつもりはないようだった。


まるで、告らせたいみたいな。


じゃあ、これくらい言ってもいいかな。


私は待ってるだけは嫌なんだ。







『いつか私が教えます。』





「は…？それってどういう…」





『あ、そろそろ帰ります！おいしかったです！』





「ちょ…」







自分の意志で言ったけど、やっぱり顔は熱い。


逃げるように席を立ち、マイキーくんの呼びかけも無視して店を出てしまった。


今度謝らなきゃだな。


あー、マイキーくんって多分鈍感なやつだ。







私、1つ気付いた。


いつも奥手だけど、たまに大胆になるらしい。

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