検索窓
今日:5 hit、昨日:13 hit、合計:98,375 hit

…3 ページ28

.



side 青







緑「みんな、逃げんねん。」









寂しそうに微笑んだ神山は



パーカーをそっと脱いだ。








青「……!?」









その腕には、無数の痣や、火傷のような丸い傷が。




そして



腕の裏には







たくさんの切り傷。









言葉を失う俺に構わず、ワイシャツに手をかける神山。







露わになる白い肌に



痛々しいほど、傷が目立っとった。









緑「嫌やろ…怖いやろ……?グスッ」


緑「オトンに傷つけられて、オカンに見捨てられて……
友達にやって。」


青「神山……」


緑「俺なんか……俺なんかっ、」


青「神山っっ、」









どこからか、カッターを出して、刃をカチカチする神山を、たまらず抱きしめた。








緑「藤井くんは……逃げへんの?」


青「逃げへんよ、俺は。」








何かが切れたように


わーっと泣き出す神山。






少しでも、心開いてくれたんかなって



不謹慎にも、少し嬉しかった。








緑「なんも信じられへん自分が嫌い。

今やって、嬉しいのに

なにか疑っとる自分が嫌い。




自分が、嫌い。」









なんも悪くない1人の少年を


こんなにも傷つける虐待って……






なんで子供は


親を選べないんやろうか。









青「ぜったい、自分のこと、好きにさせる。

俺が、神山のこと






好きやから。






神山のええとこ、いっぱい知っとる。



やから、守らせて?」









カッターが落ちる音がして



細い腕が、俺の腰に回った。









涙で濡れた頬に


そっとキスを落とした。








緑「っ、藤井くん……?」









キョトンとして


みるみる赤くなる綺麗な顔を見て









絶対守ってみせる と




心に誓った。









***

高評価よろしくお願いします!!

2人なら(青桃)→←…2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (135 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
297人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆりりんご(プロフ) - 蘭芽さん» リクエストありがとうございます!遅くなってしまうかもしれませんが、書かせて頂きます! (2019年7月8日 23時) (レス) id: 6fee2d04eb (このIDを非表示/違反報告)
蘭芽(プロフ) - リクエスト失礼します。余命わずかな兄の橙と障害持ちの弟の緑という話が読みたいです。緑は橙の余命は知らない設定でお願いします。 (2019年7月8日 7時) (レス) id: 3ac2901e46 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりんご(プロフ) - 樹波@itsumiさん» リクエストありがとうございます!調べながら、書かせて頂きます。 (2019年6月27日 23時) (レス) id: 1fb8f5bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
樹波@itsumi(プロフ) - リクエストをしたいです。心臓病の淳太くんと貧血持ちのシゲ、看護師の流星を書いてほしいです。発作が起きて倒れちゃう淳太くんのために必死に流星を呼びに行って、そのあと貧血で倒れるシゲをお願いします。注文多くてすみません。発作の部分大事です。お願いします! (2019年6月27日 22時) (レス) id: 6c6dced539 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりんご(プロフ) - 樹波@itsumiさん» リクエストありがとうございます。書かせて頂きます!調べながら書いてますが、大目に見てください… (2019年6月26日 23時) (レス) id: 1fb8f5bcc2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆりりんご | 作成日時:2019年6月22日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。