42 分かち合う心。 ページ48
side.N
潤くんがニューヨークに発ってから8時間も経っていない午後6時。
潤くんがいない間は俺か、もしくは手が空いている人で料理当番を回すことにした。
潤くんはハンバーグ以外も作れよ、なんて言ってたけど毎日食べてりゃ流石にあの3人も飽きるだろう。
それに、翔ちゃんにとってもいい事ではない。
加藤先生は食事が精神状態に大きく関わる事はないと言っていたが、少なくとも体調が優れない時に食べる物は考えなければならない。
で、俺が本日考えた献立はオムライス。
今日は比較的、体調も落ち着いている。
そして何より潤くんの作るオムライスばかり食べている翔ちゃんに俺が作るやつを食べて欲しいなんていう自己満足だ。
「ニノちゃんが作ってるのにハンバーグじゃない方が奇跡だよ」
「でもオムライスも美味いなぁ」
相葉さんと大野さんは二人で何やかんや言いながら食べているし、翔ちゃんに至っては黙々と食べてくれている。
「翔ちゃん、美味しい？」
「うん！ニノの料理ってホントに美味しい。凄いよ！」
「ニノ、顔ヤバいって」
まぁ口に詰め込みながら必死に感想を伝えてくれるもんだから、ついつい嬉しくて顔がにやけてしまう。
相葉さんの指摘を軽くあしらいながら俺もオムライスを頬張った。
今日一日、翔ちゃんは大丈夫だと言ったが正直俺は不安だった。
潤くんが居ないという、この現実をきっと頭では翔ちゃんも理解しているはずだ。
でも、誰しも人間に置いて絶対、何てものは存在しない。
心で受け止めることは容易ではないのだ。
今になって漸く大野さんの気持ちをより強く感じた。
俺がこんなに不安がってちゃいけないのに。
気付けば、潤くんに電話を掛けていた。
(和らしくねぇけど、気持ちは分かるから)
「何かこんな話、向こうに行ってる潤くんにするなんて、、すいません」
潤くんだって不安を感じていないはずはないのに。
(余り思い詰めんなよ。翔さんのすぐ傍で支えてやれんのは、味方になってあげられるのは和しか居ないんだから)
だから俺が行った、潤くんの言葉にはそう続くような気がした。
俺を信頼しているという潤くんなりの励ましに胸が熱くなった。
「ありがとうございます。報告会、明日ですよね？」
(あぁ、)
「お願いしますね」
潤くんの、任せとけとでも言いたげな声に俺も少し砕けたように返すことが出来た。
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未翔(プロフ) - 蒼星さん» 読んで頂きありがとうございます。そう言って頂けると有難いです。出来るだけ更新したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。 (2019年5月26日 12時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
蒼星(プロフ) - 初めまして。毎回更新を楽しみに拝読しております。わざわざ更新出来ない旨のご連絡ありがとうございます。読者は作者様から与えて頂くもので楽しませてもらっていますので多少の待ち時間は気にならないです。お気になさらずこれからも楽しみに待っています。 (2019年5月26日 11時) (レス) id: c0123debb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2019年5月19日 21時
