past.4 ページ44
side.O
翔くんは最近気になってる子が居るみたいで。
あっ、好きとかそういうのじゃなくて、普通にね。
聞けば、この前食堂で会った相葉くんとかいう子らしい。
俺は自分から後輩に話しかけるという積極性もないし、第一あんまり絡むつもりもないからな。
その点、翔くんはすっごい社交的だから友達も多いったらありゃしない。
その中の何人かは絶対翔くんのこと狙ってる。
これは翔くんの恋人の俺だから言えること。
で、翔くんはその相葉くんと話したいと言い出して休日デートの予定がまさかの、、
「ほんっとに、いいんですか？」
「だから良いって、ね、智くん？」
この展開で俺に振られてもサッパリだっての。
「智くん？まだ拗ねてるの？」
「だって、今日はおいらの家で二人でのんびりデートだって言ってたのに…遊園地って、しかも…」
なんでその、相葉くんと三人でなんだよ。
「すいません。やっぱり俺、お邪魔ですよね？」
さっきまで、俺と翔くんの呼び方について翔くんと話していた相葉くんはすっかり落ち込んでしまった。
さすがに俺もそんな悲しい目を向けられちゃもう、何も言えないって。
翔くんは結構強めの視線を送ってくるし。
「全然、気にしないでよ。誘ったのは俺なんだし。俺、相葉くんと仲良くなりたいなって思ってたし、智くんともって思ってたんだけど…」
「分かったよ。おいらのことは好きなように呼んでいいから、」
折れるしかないっていうか、仕方ない。
別に相葉くんのことが嫌いな訳でもないから、こんなに意地張るのも、どーかな何て思いながら。
急に開き直ったもんだから恥ずかしくなって近くの椅子に座った。
「ほんとですか！！」
いきなり相葉くんの驚嘆が聞こえた。
凄い時差だけど、それぐらい驚いたってことだろう。
こういう所を見ると本当に素直で良い子なんだと思う。
「じゃあ、、大ちゃん！！」
いや、素直すぎるというか。
「いいよ！！すっごくいい！俺も大ちゃんって呼ぼうかなぁ」
何故か翔くんが一番、気に入ってるし。
翔くんに褒められて相葉くんは超嬉しそう。
「で、俺は？」
「じゃあ、、恐れ多いですけど、翔ちゃんとか？」
まぁ俺としては羨ましいと思うとこもあるんだけど何か相葉くんなら許せるな。
それに翔くんも喜んでることだし。
「俺のことは、雅紀とか全然呼び捨てにして下さい！！」
なーんか予定外に俺まで仲良くなっちゃった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 672人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未翔(プロフ) - 蒼星さん» 読んで頂きありがとうございます。そう言って頂けると有難いです。出来るだけ更新したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。 (2019年5月26日 12時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
蒼星(プロフ) - 初めまして。毎回更新を楽しみに拝読しております。わざわざ更新出来ない旨のご連絡ありがとうございます。読者は作者様から与えて頂くもので楽しませてもらっていますので多少の待ち時間は気にならないです。お気になさらずこれからも楽しみに待っています。 (2019年5月26日 11時) (レス) id: c0123debb3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：未翔
| 作成日時：2019年5月19日 21時
