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26 見えない心の。 ページ27

side.O


「まつじゅーん、これ何入れたの?」


「えーと、それはりんご、」


「え?りんごなんて入れたの?」


夜ご飯、皆でテーブルを囲むこの時間帯にもなれば雨は上がって空が少しずつ暗くなっていた。


「でも、美味いだろ?」


「うん、美味い」


雅紀が言っているのは本日のメニュー、ポークチャップの味付けだ。


松潤は本当に料理が好きらしく最近は特に凝っている。


この腕前ならいつでも料理店で働けるんじゃないかって思うのだが、どうもそう簡単にはいかないらしい。



「あのさぁ、ご飯の後、ちょっといいかな?」


話したいことがあると言ったのは雅紀だった。


今ではなく後でと言うにはそれなりの話なのだろう。


幾分か雅紀の顔にも緊張が見てとれた。


その表情と共にニノと松潤の顔もどこか硬くなったように感じた。


しかし、その一方で翔くんは少し嬉しそうにしていた。


全員が食べ終わり、今度はテーブルではなくソファーに座る。


皿洗いを終えたニノも座ったところで雅紀は話し始めた。


「担当コーチにね、プロ入りしないかって、、声掛けられたんだ……」


ふと横を見れば翔くんは嬉しそうに笑っていた。


知ってたの?と小声で聞けば、なんとなくね、と返ってきた。


でも、不思議なことにニノと松潤がこの場に相応しくないテンションというか、


その空気を汲み取ったであろう雅紀がまた話出そうとした時だった。



「まさか、断ったの?」


翔くんのその言葉に更に松潤とニノの顔が曇る。


それじゃ無言の肯定ってやつじゃないか。



「有難い話だったけど、俺は他にやりたい事もあるし、断った。それを皆にもちゃんと話しておこうと思って」


「そっか」


咄嗟に口から出たものはそんな相槌で、大した言葉は出てこなかった。


「俺は、相葉さんが決めた事なら応援しますから」


「……俺も」


ニノと松潤の言葉に雅紀が、ありがとう、と微笑む。


ただ一人、翔くんだけは何も発しなかった。


雅紀も俺も、それが何を伝えたいのか、翔くんがどう思っているか分からなくて戸惑う。


でも翔くんは、何分待っても何も言わなかった。



「雅紀にとってバスケより大切なものって何なの?」



暫く経ってから翔くんは雅紀の目を見つめて、そう問いかけた。


「俺は雅紀が本気でやりたい事を応援したいと思ってる。でも、雅紀がバスケ以上にやりたい事って何?」


誰も誰一人としてその言葉には、何も言えなかった。

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未翔(プロフ) - 蒼星さん» 読んで頂きありがとうございます。そう言って頂けると有難いです。出来るだけ更新したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。 (5月26日 12時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
蒼星(プロフ) - 初めまして。毎回更新を楽しみに拝読しております。わざわざ更新出来ない旨のご連絡ありがとうございます。読者は作者様から与えて頂くもので楽しませてもらっていますので多少の待ち時間は気にならないです。お気になさらずこれからも楽しみに待っています。 (5月26日 11時) (レス) id: c0123debb3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未翔 | 作成日時:2019年5月19日 21時

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