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「あいつが『勝負する』って言ったら
ギャンブルに決まってる。きっとあの馬鹿
藤原のカジノでイカサマでもして、一気に
借金を精算しようとしたんだ。けど多分
それがバレて……」
「見せしめに殺され、バラバラに
切り刻まれて埋められたってわけだ」
大野がセリフを引き継ぐと、浅井は力なく
うなだれた。
その様子を眺めながら、
櫻井は頬の辺りを引きつらせる。
違法カジノとイカサマをした客を殺した
かもしれないオーナー。
完全に別世界の出来事だ。
これ以上、首を突っ込むのは危険すぎる。
あとは警察に任せるべきだ。
「知ってることは全部言ったぞ。
これで良いんだろ。絶対に警察には
言わないでくれよ。もしこんなこと
バラしたって藤原に知られたら、どんな目に
遭わされるか……」
浅井は大野にすがりつきながら、
体を細かく震わせはじめる。
「……その藤原って男がどこに住んでいる
のか、知っているか？」
大野は首筋をコリコリと掻きながら訊ねた。
「何をするつもりなんですか?!」
櫻井は思わず甲高い声をあげる。
「なにって、その藤原って奴に話を聞く
必要があるだろ。ニノにそいつを見て
もらって、本当に川奈雄太を殺したかどうか
訊ねないと」
大野がこともなげに言った。
「なに言ってるんですか?!そんな危険なこと
出来るわけないじゃないですか！」
「大丈夫、大丈夫、何とかなるって」
大野はぱたぱたと手を振る。
「大丈夫ですよ。いつもの事ですから」
隣に立つ奈美までそんな事を言い出した。
「いつものことって……」
櫻井は言葉を失う。
「……知るわけないだろ」
浅井がぼそりとつぶやいた。
大野は「ん？何か言ったかい？」と
浅井の顔を覗き込む。
「藤原の住所なんて知っているわけがない
だろ。あんなやばい商売やってる奴だぞ。
敵も多いだろうし、ポリ公どもにだって
目をつけられているはずだ。裏で仕切ってる
だけで、ほとんど顔なんて出さねえよ。住所
なんてもってのほかだ。それを知っているの
なんて、カジノに勤めている奴らの中でも
ほんの一部の人間だけだよ」
浅井が早口で言うと、大野は「なるほど」
と腕を組んで何やら考え込む。
数十秒後、大野は少年のような笑みを
浮かべながら口を開いた。
「ところで、どうやったらそのカジノで
遊ぶことが出来るのかな？」
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未翔(プロフ) - あきさん» 読んで頂いてありがとうございます！ここから更に急展開ですのでお見逃し無く！！ (2021年5月25日 22時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - shioribaron0307さん» ありがとうございます！ (2021年5月25日 22時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - うわぁ〜急展開！！ワクワクしますね。続きを楽しみにしてます。 (2021年5月25日 15時) (レス) id: de45e6159d (このIDを非表示/違反報告)
shioribaron0307(プロフ) - お話面白かったです。続き楽しみにしています！ (2021年5月22日 14時) (レス) id: 7628593eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月15日 12時
