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大野は腕を組んで目を閉じた。
部屋に沈黙が降りる。
小笠原は布団に横たわったまま、
すがりつくような視線を大野に
注ぎ続けた。
いったいなにを悩んでいるんだ？
考え込む大野を眺めながら、
櫻井は困惑する。
医者が犯罪捜査なんて
できるわけないじゃないか。
きっと小笠原は息子が死んでいたという
精神的なショックと、癌による衰弱で
混乱して、自分が何を言っているのか
分かっていないんだ。
「分かりました。承りましょう」
数十秒の沈黙のあと、
大野は静かに言った。
櫻井は目を丸くする。
「ありがとう……。
大野先生、ありがとう……」
小笠原は目に涙を浮かべると、
かすれ声で感謝の言葉をくり返した。
「な、なにを……？」
櫻井は立ち上がりかける。
そのとき、隣に座っていた雅紀が
肩に手を置いてきた。
「あとで説明するからさ。
いまは黙って聞いてて」
「で、でも……」
戸惑いながら周囲に視線を送ると、
櫻井以外のクリニックのスタッフ達は
平然としていた。
みんな何を考えているんだ？
櫻井は混乱のアリジゴクへと
落ち込んでいく。
「言ったじゃん。
ここは普通のクリニックじゃないって」
雅紀が下手くそなウインクをしてきた。
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未翔(プロフ) - あきさん» 読んで頂いてありがとうございます！ここから更に急展開ですのでお見逃し無く！！ (2021年5月25日 22時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - shioribaron0307さん» ありがとうございます！ (2021年5月25日 22時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - うわぁ〜急展開！！ワクワクしますね。続きを楽しみにしてます。 (2021年5月25日 15時) (レス) id: de45e6159d (このIDを非表示/違反報告)
shioribaron0307(プロフ) - お話面白かったです。続き楽しみにしています！ (2021年5月22日 14時) (レス) id: 7628593eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月15日 12時
