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なにも知らない皆はそれからもジョングクと変わらない日々を過ごし、知りたくもなかった秘密を共有する私はもやっとした気持ちを抱えたまま2年生の秋を過ごしていた。




『そっちは出し物なにするの?』


「なんだっけ...あ、ホットケーキ屋だ」


『ジョングクの役割ってまさか...』


「なんだよ、俺だってホットケーキの1つくらいは焼けます〜」





2度目の文化祭がこの時迫っていた。楽しみだという表情を前面に出し、購買のパンを頬張るジョングクとは対照的に、今は全ての時間が惜しいと思っていた私は素直に喜べないところがあったのだ。そんな私に気づかない彼は、今年は1人で行動するなよ、と私に言った。





『うん、誰か誘う』





今年は学校最後の文化祭を友達と過ごしたいだろうと彼を誘うのはやめたのだった。誰か誘うと言う私の言葉に頷き最後の一口となったパンを口に押し込んでいた。





彼自身、その日私を誘うことは無かったのだ














他校から来る子達はこの学校の生徒狙いがほとんどだった。その中でも頂点を取っていたのはやはりジョングクで、私たちが出しているお化け屋敷の前を通る女の子たちがその姿を人目見ようと嬉しそうに横切るのだ





「出来たてですよ〜、どうですか〜?」




隣のクラスでは人気者がお店の前で客寄せをしている。声も顔に劣らず綺麗だ。初対面の人にも笑顔を振りまく彼に頬を染める女の子たちは乙女だった。






『ジョングクは焼かないの?』


「焦がしまくって外出された」


『ぷっ、あんな豪語してたのに』


「うるせー...自分の仕事に集中しろ」





並び合う教室同士、決して近くない距離で会話をする。それだけでその場の話は終わった。彼が女の子に囲まれながらホットケーキを売り出したからだ。甘い匂いが漂ってきて、空腹を誘う





『早く休憩にならないかな〜』




たいして怖くないこのお化け屋敷を無事に出てこれたら渡すはずの飴玉をこっそり口に入れて空腹を紛らわすことにしたのだった。もちろんお客さんのだろ、とクラスの子には怒られた

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Labia(プロフ) - 1ちゃんさん» ありがとうございます。 更新致しましたので、是非見ていってください^ ^ (2020年8月18日 19時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
1ちゃん - あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"(泣)更新楽しみにしてます…(泣) (2020年8月13日 7時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
Labia(プロフ) - 1チャンさん» ありがとうございます!もっと1チャンさんをそのような気持ちにできるよう書いていきますね...!更新お待たせしないよう、頑張っていきます^ ^ これからも、『おやすみわたしの愛しき太陽』をよろしくお願いします! (2020年7月13日 19時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)
1チャン - Labiaさん» 読んでいてとても心が綺麗な気持ちになります(泣)更新楽しみにしてます! (2020年7月12日 14時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
Labia(プロフ) - なむさんさん» 文章が綺麗...嬉しすぎるお言葉ですね(;_;)私がお話を作るにあたって意識している部分です。素敵な作品と言っていただいて恐縮です!私の想像で出来上がった物語ですか更に素敵な作品だったと思っていただけるように頑張ります!素晴らしいコメントありがとうございます (2020年6月14日 2時) (レス) id: d89ca10c87 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:iris | 作成日時:2020年5月13日 6時

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