個性“文豪ストレイドッグス”の転生少女はどこまでも自由みたいです (ページ25)

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こちょこちょってさ、自分でやると何とも無いけど他人にされるとくすぐったくない？ページ25

『おー！ここが事務所ですね！？』

キャッキャッと目の前の建物を指差す。
あの後、ミリオ先輩は時間通りに来て合流した。
今は電車に乗って1時間。電車を降りてサーの事務所へ向かっていた。

通形「ンー、残念ながらこっちだよね！！」

と先輩は私が指差した方向と見事に逆方向を指した。

『私盛大に恥かいた……恥ずかしい……』

しょぼ、とミリオ先輩の後ろに戻る。

通形「大丈夫！反対側だったけど大体……ほとんど…多分正解さ！！」

『それ傷口えぐるだけだからやめて下さい……』

うぅっ……文郷のライフはもうゼロよッ！！

緑谷「大丈夫だよ、間違いは誰にでもあるし…」

『マジ天使』

拝んどこ……あー、可愛い～可愛い～((

通形「はいっ、ここがサーの事務所だよね」

少し進んだ所で先輩の足がピタリと止まった。着いたらしい。

緑谷「おォ……」

カチン、と角ばった出久に「角ばるのは良くない」と声をかけるミリオ先輩。

ふむ。

『えいっ』

出久の脇腹と腕の間に手を突っ込む。

緑谷「はぇっ！？Aちゃ……あ、あはっ、やめ、あははは！」

『必殺！肩の力が抜けるこちょこちょ～』

緑谷「普通っ、こちょこちょ、は力抜けるって……あっはははは！」

と、この辺でやめておく。
出久は四つん這いになって呼吸が激しくなっていた。

そんなに？？

通形「よぉし！俺もやっちゃおうかな！！」

ツン、と首に先輩の手が当たる。

『っふぁえ！？』

ビックゥ、と肩が跳ねた。
きょとん、としている先輩に涙目で訴える。

『私首が弱いんです……首だけは勘弁を…』

だから髪伸ばしてるのもあるんだよなぁ……。
もともとくすぐりとかは弱い方なんだけど、なんか前世から首はずば抜けて弱くて……。

通形「………………うん」

なんかめちゃくちゃ間があいた。
えっ、もうしないでよ？

通形「今回は俺が悪かったけど。首が弱いことは隠し通すんだよ？絶対だぜ？」

『え、あ……はい？』

ガシ、と肩を掴まれてそう言われる。

通形「今のはダメだ。やっちゃダメなタイプの顔だから」

ん？え？は？

理解が難しくなってきたところで、後ろの出久が立ち上がった。

緑谷「ッハー、やっと落ち着いた……よし、じゃあ、行きましょう！」

出久……私の首弱いのくだり聞いてなかったみたいだな……よし、これでミリオ先輩の「首弱いを隠す」が達成できた……。

＿＿＿＿＿

ちなみにほほえみは、なんかくすぐりが効く日と効かない日がある。自分でもよく分からん。