個性“文豪ストレイドッグス”の転生少女はどこまでも自由みたいです (ページ18)

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後悔ページ18

『あっ、ここだ』

ふぃー、やっと着いた……。
実は今日、私は“敵連合”に来たのだ。

トガちゃんに『また行くね』って言っちゃったし。私も久々に来たくなったから。
ちなみにこの後、死穢八斎會にも行く予定。

場所は分かんなかったから乱歩さんに手伝ってもらった。

『ありがとう、乱歩さん』

江戸川「んーん、僕にかかればこんなモンさ！」

『コレ、お礼ね』

ひょい、と紙袋を渡す。ケーキを買っておいたのだ。それを受け取ると子供みたいに笑う乱歩さんが可愛すぎて死にそう。助けて。
可愛すぎて禿げる。誰か育毛剤……育毛剤を……。←

じゃあねー、と手をヒラヒラと振りながら消えた乱歩さんを見届けたあと、ドアを開ける。

『こんちは！！文郷ちゃんだよッッ』

と叫んで入った。

……のだが。

『っえ、え？』

皆コッチを向いて目を見開いている。
シィーンと静まりかえる部屋の中で、冷や汗がダラダラと流れる。

あれっ、私。

やらかした？？

トガ「A、ちゃん……」

『トガちゃん……えっと、久しぶり』

トガ「Aちゃん……うう、Aちゃんッ！！！」

バッと抱きついてきたトガちゃんを受け止める。なんだなんだ、可愛いけどなんだ。

トガ「……どうしましょう、Aちゃん……」

『…………何があったの？』

ギュウウ、と私の服を握るトガちゃんを見て、ただ事では無いと声のトーンを落とす。

するとソファーに座っていた弔がゆらりと立ち上がった。

死柄木「……マグネが」

びくり、と体が強張ったのが分かった。

マグ姉、が？

目の前がチカッ、と光った気がした。
脳みそに嫌な情報が流れ込んでくる。これは、これは私の“知識”だ。

……時期的に、もう少しで死穢八斎會とぶつかる時期。だから今日も組に行くつもりだった。

でも、死穢八斎會とぶつかるのは、敵連合と接触があった事が原因で。

その時、たしか、マグ姉は、

死柄木「この前……」

嫌だ嫌だ。

聞きたくない。

嫌。

自分でも手が震えているのが分かった。嫌な汗が流れる。

耳を塞いでしまいたい。

弔の口を塞いでしまいたい。

でも、でもでも。

聞かなきゃいけないんだ。

死柄木「死んだ、殺された」

『……ッ』

ギュ、と服を握る。
マグ姉、死んだんだ。
本当に。

分かってたはずなのに。

止める事だって出来たはずなのに。

震えが止まらなかった。