【d!】ようじょのいせかいにっき！！ (ページ41)

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にっき22 ページ41

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目が覚めた。辺りを見回す。…いつもの景色では無いことに気付いた。それもそのはず、Aは新しい部屋で生活をしているのだ。ここは医務室でもなければ、日本の家でもなかった。

『ぁ、いや……ここ、どこ………』

静かに声を零し始めるA。慣れない場所のせいで軽くパニックになってしまったのだろう。混乱により、ここがどこだか忘れてしまったのだ。

『ヒクっ……たすけ、…まま、ぱぱぁ………』

とうとう涙まで流し始める。完全に困惑しており、被っていた布団はAが強く握ったことでシワが出来ていた。

そんな時、バンッと天井から音がする。上を見上げるよりも先に、Aの視界は黒に染まった。同時に少しの息苦しさも感じる。まるで、誰かに抱きつかれているような………

zm「だ、大丈夫。大丈夫やでぇ……」

あまり慣れてない不器用な声が聞こえてくる。ここでようやくAは思い出した。ここは家じゃない。彼はゾムだ。少しずつ過呼吸気味だった呼吸も落ち着いてきた。

『ふ……ぁ、ありがと、』

zm「…ええよ別に。今は眠っとき。」

あの冒険を共にした時の無邪気で元気な声とは裏腹に、今はAを落ち着かせるためだけの声だ。なんだか無性に眠くなってきたAは、そのままゾムに体を預けるように、夢の世界に入っていった─────

zm side

いつも通りダクトを通ってた。日課の朝の訓練を軽く済まし、せっかくだから食堂まで近道をしようと説教覚悟で通っているところだったんよ。そしたら、この時間にしては珍しいインカムからの連絡が来たんや。

rbr《ゾムっ！！！あんさん今Aちゃんの近くおるやろ！！？？》

ちなみにこれは余談なんやけど、俺ら幹部はロボロに常に位置バレしとんで。大先生も役割的にはロボロと同じ立ち位置やけど……その辺の情報の権限は基本ロボロらしいな。
まあつまり、俺がダクトにいることもバレとるわけで……

zm「え、いつもは見逃してくれるやん！？何でダメなん！！？？」

焦りながら言い訳を考え始めた。トントンにチクられたらたまったもんじゃないからな。粛清は嫌や……

rbr《んな事はどうでもええねん！良いからAちゃんの部屋行け！多分やけど……"フラッシュバック"しとる…！！！》

zm「……は？」

ダクト内に俺の情けない声が響いた瞬間やった。