第１７６話 ページ38
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「はぁ…」
何度目か分からないため息をつく｡
Aが海軍に行ってから2年が経った｡
今､あの子は元気だろうか｡
「また海眺めてんのか､マルコ！」
「サッチ…」
「ため息ついてたってしかたねぇだろ｡そりゃ､Aがいなくなってから皆ダメになっちまってるけどよぉ…」
後ろを向けば､魂が抜けたように居すわるクルー｡
親父もあれから心なしか元気がない｡
活気がなくなっちまったんだ｡
それほどAの存在は大きかった｡
「A嬢…いつ戻ってくるんだろうねェ｡」
「寂しいな…」
「Aだって今頑張ってんだ｡私達はAが戻ってくるまで待つしかないよ｡」
イゾウ､ハルタ､ゼーラが近づいてきた｡
「A､きっと綺麗になって帰ってくるわよ！」
リゼは親父の検診をしながら話す｡
「そうだなァ…俺達もこんなになってたらァ､Aに笑われちまうなァ！」
酒を飲みながら話す親父に､イヴが便乗する｡
「せや！俺達ももっと強うなって､Aに笑われへんようにしようぜ！」
オオオ！と雄叫びをあげながら､イヴは剣を手に取る｡
「そうと決まれば訓練や！誰か相手してくれへんか？」
「なら私が相手をしてやろう！」
ビスタはワイングラスを置き､剣を構える｡
「全く…」
空元気なのは目に見えてる｡
だからこそ
「早く帰ってこいよい｡A｡」
皆お前の帰りを待ってる｡
愛しい､愛らしいお前を｡
その時不意に､キラリとブレスレットが光った気がした｡
Aから貰った､誕生日プレゼント｡
「A……？」
海を眺めるも､変わった様子はなし｡
俺の気のせいだろうか｡
近くにAがいるような気がするのは｡
「……マルコォ｡」
「ん､親父？どうしたんだよい？」
「……いや､何でもねェ…」
グララララッと親父は笑うと､海を眺める｡
「Aがいるような気がしたんだがなァ…」
「！親父もかよい…」
やっぱりお前がいないと､ダメみたいだ｡
早くお前の笑顔が見たい｡
声を聞きたい｡
抱き締めたい｡
だから頑張れA｡
俺達も頑張るから｡
お前に情けないと笑われないように｡
「待ってるからな…」
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リツ(プロフ) - 酒恋女さん» そんなにですか！！ご愛読ありがとうございます！この小説を読んでくれるってだけで嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年3月22日 7時) (
レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
酒恋女 - リツさん！！！！！！！すっごく感動しました！！！！もう"ひまわりな君へ"を読むとき、片手からティッシュが離れませんでした！！！！！！！これからも更新を楽しみにしています！アンとえと！！！！頑張れ！！！！ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 39f73519ea (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - 三村友里亜さん» 嬉しいお言葉！励みになります！ありがとうございます､頑張ります！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
三村友里亜(プロフ) - 毎回楽しんで読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: c7ded62622 (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - miチョコさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月22日 7時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リツ | 作成日時：2018年1月13日 23時
