第１７５話 ページ37
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「にしても､エースってお前とあんまり似てなかったな｡」
「似てなくても姉弟だから！」
エトにベーっと舌をだし､海を眺める｡
会えて良かった…
ただその一言に限る｡
「ん〜？ここから少し離れたところに､船が見えるわぁ！」
アズさんは声をあげる｡
「ほんとだ！でっけぇ船っぽいな！……クジラ？」
「クジラ？」
「船の形がクジラなんだよ！」
「！！」
私はすぐさま遠くを見る｡
クジラ｡確かにクジラだ｡
あれって……
「モビーディック号！！」
船はこちらに近づいてきている｡
あちらは私達の存在に気づいていないようだ｡
「……どうする？会う？」
「……いえ､会わないです｡」
本当は会いたい｡
姿が見たい｡
声を聞きたい｡
それを見かねたのか､タカさんは
「ウォーターベール｡」
「？何したんですか？」
「水の膜をこの船に張った｡こちらの景色は変わらないが､あちらからは何も見えない｡まあ簡単に言うと､今俺達は海と同化してるんだ｡」
あとこれ､側に水がないと使えない技だからな｡と､タカさんは付け加える｡
「これなら側を通っても､気づかれないわねぇ！A！皆に久しぶりに会えるわよぉ！」
タカさん達の心遣いに感謝しながら､近づいてきているモビーを見る｡
耳を済ませば､声が聴こえる｡
「お前の家族か……どんな奴らなんだ？」
「素敵な人達…私には勿体ないくらいの優しい人達だよ｡」
不意に前を見ると､モビーはすぐそこに｡
ん？あれは……
「マルコお兄ちゃんっ…！」
甲板にいたのは､大好きな兄､マルコお兄ちゃんだった｡
2年前と全く変わらない姿｡
嬉しさで､目頭が熱くなってくる｡
「サッチお兄ちゃん､イゾウお兄ちゃん､ハルタお兄ちゃん､ゼーラお姉ちゃん､リゼお姉ちゃん……お父さんっ！！」
皆の姿を見て､ポロポロと涙が溢れてきた｡
エトは私の背中を擦ってくれた｡
「待っててねっ！私頑張るから！！」
マルコお兄ちゃんと目が合った気がするけど､きっと気のせい｡
だってあっちは私達の姿が見えないんだから｡
「…今度俺にも紹介してくれよ！Aの家族と話してみてぇ！」
「っ…うん！紹介する！！」
もう少し…もう少し…
もう少しの､辛抱だ……
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リツ(プロフ) - 酒恋女さん» そんなにですか！！ご愛読ありがとうございます！この小説を読んでくれるってだけで嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年3月22日 7時) (
レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
酒恋女 - リツさん！！！！！！！すっごく感動しました！！！！もう"ひまわりな君へ"を読むとき、片手からティッシュが離れませんでした！！！！！！！これからも更新を楽しみにしています！アンとえと！！！！頑張れ！！！！ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 39f73519ea (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - 三村友里亜さん» 嬉しいお言葉！励みになります！ありがとうございます､頑張ります！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
三村友里亜(プロフ) - 毎回楽しんで読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: c7ded62622 (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - miチョコさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月22日 7時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リツ | 作成日時：2018年1月13日 23時
