第１４０話 ページ2
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「ケルちゃんおいで！」
「アォン！」
ケルちゃんこと､ケルベロスが来てから二ヶ月くらいは経った｡
ケルちゃんはこの世界にいる動物達のように､言葉のようなものを話さない｡
でもそれは､ケルちゃんがまだ子供だから話せないだけで､大人になれば言葉を話すそうだ｡
だから大体は行動で判断している｡
最初は海軍の人達も驚いて近づかなかったが､ケルちゃんは甘えん坊だから､いろんな人にくっついて歩ってしまう｡
次第に海軍の人達も慣れ､普通にケルちゃんを可愛がるようになっていた｡
因みに､ケルちゃんは普通のドッグフードを食べて生活してるよ｡
そして私も､あれから色々な術を使えるようになった｡
と言っても､簡単なものばかり｡
攻撃とか､そんな高度な術はまだ練習中！
「訓練の前に､散歩行こうか！」
「アォン！」
「んふふ！仲良くなったねぇ｡」
「アズさん！」
私の部屋のドアの前に立っていたのはアズさん｡
「おはよぉ､A､ケルちゃん｡」
「おはようございます｡」
「ォオオン！」
それにしても､何の用だろうか｡
訓練までは､まだ時間はあるはずなのに…
「んとね､今日は訓練休みぃ！ちょっと行くところがあるのぉ｡」
「私たちも行くんですか？」
「A達は留守番〜！……新たな鬼人が現れたかもしれないのぉ｡」
「！！」
私以外の鬼人｡
その話がデマじゃなかったら､新しい友達ができるかも…！
「現れたのはここからけっこう離れたところらしいから､戻ってくるのに少し時間かかるかもぉ｡だから､今日は休みだけど､明日から自主練しててねぇ！」
「わかりました！」
そう言って､アズさんは私達に手を振って部屋から出ていった｡
でも急に休みと言われても……
「何しようねぇ？ケルちゃん｡」
「クォーン」
とりあえず､散歩しようか｡
リードを持ち､海岸沿いをケルちゃんと歩く｡
パタパタと尻尾を振り､楽しそうに歩くケルちゃん｡
私はその様子に､微笑みながら水平線を見た｡
お兄ちゃん達は今､何処を旅しているのかな｡
新世界って､どんなところなんだろう｡
無意識に､私はペンダントを握りしめていた｡
立ち止まった私を不思議に思ったのか､ケルちゃんは心配した顔で見る｡
私はケルちゃんを抱きあげた｡
「早く家族に会いたい？」
「クォーン？」
「私はね､早く会いたい｡」
ケルちゃんはキューン…と悲しそうに鳴く｡
私はぎゅっとケルちゃんを抱きしめた｡
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リツ(プロフ) - 酒恋女さん» そんなにですか！！ご愛読ありがとうございます！この小説を読んでくれるってだけで嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年3月22日 7時) (
レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
酒恋女 - リツさん！！！！！！！すっごく感動しました！！！！もう"ひまわりな君へ"を読むとき、片手からティッシュが離れませんでした！！！！！！！これからも更新を楽しみにしています！アンとえと！！！！頑張れ！！！！ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 39f73519ea (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - 三村友里亜さん» 嬉しいお言葉！励みになります！ありがとうございます､頑張ります！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
三村友里亜(プロフ) - 毎回楽しんで読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: c7ded62622 (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - miチョコさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月22日 7時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リツ | 作成日時：2018年1月13日 23時
