くすりばこ [ INI ］ (ページ4)

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masaya ページ4

jin side

「…まじで、どうしよ…………」

今、俺はどうしようもなく無力だった。

その無力さが悔しくて、

あと一回瞬きをすれば涙が溢れてしまいそうだった。

遡ること数時間前＿＿＿＿

「お疲れ様でした〜！」

予定より少し早く仕事が終わり、

俺はウキウキで柾哉くんの背中に飛び乗った。

「ましゃや〜っ！」

柾「おぉっ、なーに迅(笑)」

取材中は気付かなかったけど、

心なしか柾哉くんの声に元気がない。

疲れてるだけか〜と思うこともできるけど...

「ううん、やっぱいい」

その背中も少し熱いような気がして、

何事もなかったかのようにそこから降りた。

柾「…迅？」

「…………いや、…あのぉ、、」

…言っていいのか？

別になんともないならそれでいいんだし…

でも、振り返った柾哉くんの顔は明らかに赤くて、

目がとろんとしていた。

絶対熱あるんじゃん……

柾「ほら、迅も帰んな？せっかく早く終わったんだし」

「う、うん…………」

気付けば楽屋には俺と柾哉くんしかいなかった。

柾「………っ、迅はやく帰っ…」

明日はオフだし、

きっと柾哉くんは隠しておくつもりだろうから。

空気を読んでそっとしておこう。

柾哉くんの不調に気付かないフリをして、

荷物を片付け始めた。…のに……

「ぇ、柾哉くんっ！？」

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