指摘 ページ40
「キヨ……何見てんの……？」
突然声をかけられ
俺は後ろを振り向く。
そこには
俺のスマホを凝視する
フジの姿があった。
まずい、画面を見られた
咄嗟にスマホを隠すが
既に時は遅くて。
今まで画面を見られないように
細心の注意を払っていただけに
危機管理能力の無さを悔やんだ。
フジの質問に答えることが出来ずに
沈黙を続けていた俺。
そんな俺に対して
フジは続けざまに口を開いた。
フ「ねぇ、だから何見てたの……？俺の見間違いじゃなければ、」
フ「レトさんの彼女に見えたけど……？」
フジは自分が見たことに自信が持てないのか
自分の頭を整理するかのように
探り探り俺に質問してくる。
一方の俺は
フジに全て見られたのだと悟り
黙秘を続けるしかなかった。
フ「答えないってことは、俺が見た事は真実ってことでいいんだよね？」
フ「キヨ、どういうことか説明して。」
俺に言いよるフジ。
しかし
俺の口から出た言葉は
説明でも、はたまた懺悔などでもなく
「お前には、関係ねぇだろ」
正にフジを突き放すような一言だった。
フ「お前、それはねぇよ。レトさんとは連絡取れなくて、キヨはレトさんの彼女の映像見てて……どう見ても普通じゃないことが起こってるじゃん」
「だから、何も知らねぇお前には関係ないって言ってんの。俺はAを……レトさんから守りてぇだけなんだよ」
お互い冷静さを失った言い合いは
平行線のまま。
フジに何を言われても折れる気はなかった。
しかし、
フジの次の一言が
俺の超えてほしくない一線を越えた。
フ「監視する事が守ることなの？キヨ、お前……」
フ「"おかしい"よ」
その一言が
どうにも許せなかった。
俺は荷物を纏めて
座っていた椅子から立ち上がる。
引き止めようとするフジの手を振り払って
フ「ちょっとどこ行くの？！キヨ！キヨ……！」
と俺を呼ぶ声には聞こえない振りをして
編集部屋から
勢いよく飛び出した俺は
そのまま最俺ハウスを後にした。
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ひばり(プロフ) - emiさん» 前作に引き続き読んでいただきありがとうございます〜！！すごく嬉しいです……！これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月29日 7時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - 待ってました！！(誰) 前作も見ていました！ひばりさんの作品大好きなんです！！体に無理がない頻度で、更新頑張ってください！ (2020年5月29日 5時) (レス) id: ec0b5da59b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひばり | 作成日時：2020年5月28日 7時
