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Aのことを考えてたら
会いたい気持ちが膨らんできた。
でも、会いにいったらキヨ君に怒られるだろうと思い、
Aに電話をかけることにした。
震える手で着信ボタンを押す。
『もしもし？』
キヨ君の家で話した時以来のAの声。
ひどく懐かしく思えて
それだけで涙が出てきそうになるのをなんとか堪えた。
『急に、どうしたの？』
「Aの声が聞きたくなって……」
『私も、私も聞きたかった……電話してくれてありがとう』
優しい声色が耳に響いて
Aの表情まで浮かんでくるようだった。
ここで謝罪の言葉を言うのは違う気がして
今伝えられる最大限の「好き」を伝えることにする。
「A好き……誰にも負けないくらい好きやで」
ありきたりな言葉だけど
素直に思ったことを口にする。
『ふふっ、もうレト君なに言ってるの？』
軽くあしらわてしまいそうになって
「冗談じゃないからね」
と付け足した。
少し話をしてから
キヨ君にこの会話を聞かれてる可能性を考えて
途端に恥ずかしくなる。
彼女に好き、なんて言ってるところを
親友に聞かれたくない。
Aの声を聞けただけでも大きな満足感が得られて
「じゃあそろそろ切るね」
と告げると、
寂しさを孕んだ声で
『うん』と電話越しから聞こえた。
最後にもう一度、
「好きだよ、またね」
と告げる。
『私も好きだよ。ばいばい』
耳にAの「好き」という言葉がこだまする。
何回言われてもこの言葉には慣れなくて
恥ずかしさを隠すように電話を切った。
通話が終わっても
頭に浮かぶのはAのことばかり。
電話は会いたい気持ちを助長させた。
ねぇ、A
まだ会いに行く勇気がなくてごめんね。
Aを幸せにする自信がなくてごめんね。
でも俺ちゃんとするから。
だからもう少しだけ、
.
俺のこと待っててね。
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ひばり(プロフ) - emiさん» 前作に引き続き読んでいただきありがとうございます〜！！すごく嬉しいです……！これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月29日 7時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - 待ってました！！(誰) 前作も見ていました！ひばりさんの作品大好きなんです！！体に無理がない頻度で、更新頑張ってください！ (2020年5月29日 5時) (レス) id: ec0b5da59b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひばり | 作成日時：2020年5月28日 7時
