出会い ページ1
目を覚まし時計を見ると、
針は二時を刺そうとしていた。
やっべ
確かレトさんとの約束十二時だったよな？
自分の寝坊癖を恨みつつ、スマホを確認する。
レトルトキヨくん寝坊?
のLINEに
キヨ悪い、今から向かうわ
と手短に返信をして、
俺は最低限の身支度を始めた。
.
レトさんの家に実況を取りに行く。
それは日常になりつつあった。
でも、今日はいつもとは少し違う。
それは、同棲しているレトさんの彼女と初めて対面するという事だった。
今まで「彼女がいる」なんて一言も言ってなかったのに、同棲までしているなんて言うから驚きだ。
柄にもなく少し緊張していて、
レトさんの家のインターホンを押す前に髪型を少し整えた。
インターホンを押してからしばらくして、
聞きなれた鼻声が俺を出迎える。
「キヨくん遅いんだけど」
俺に発せられた第一声は出迎えの言葉ではなく、
遅れたことへの文句だった。
まぁ俺が悪いからしょうがないんだけど。
「ごめん、普通に寝坊したわ」
と言うと、
一つ大きなため息をついてから俺を家の中へ招き入れた。
リビングに入ると見知らぬ女性が立っていたが、
すぐにレトさんの彼女だとわかる。
『キヨさんはじめまして。私、レトくんとお付き合いさせていただいてるAです』
丁寧に自己紹介をしてきたレトさんの彼女。
「ども、キヨです。」
我ながら素っ気ない挨拶を返したと思っている。
しかし、そんな俺に
相変わらずニコニコと笑顔を崩さない彼女は、
すごく気味が悪かった。
初対面の相手だから
こんな笑みを浮かべてるのかもしんねぇけど。
まじまじと観察するかのように彼女を見る俺に対して、
「キヨくん、可愛いからってAに惚れんなよ〜」
と言われる。
一見、冷やかしで言ったように聞こえるが
レトさんの目は明らかに笑っていなくて、
俺から奪ったら殺すぞ
と間接的に言われているようだった。
彼女のことが大切なのは伝わるけど、
こんなに殺意を向けられるものなのだろうか。
いつもは優しいレトさんが、
今日ばかりは恐怖の対象になった。
俺はこの時から、
この二人の違和感に気づき始めていた。
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ひばり(プロフ) - emiさん» 前作に引き続き読んでいただきありがとうございます〜！！すごく嬉しいです……！これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月29日 7時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - 待ってました！！(誰) 前作も見ていました！ひばりさんの作品大好きなんです！！体に無理がない頻度で、更新頑張ってください！ (2020年5月29日 5時) (レス) id: ec0b5da59b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひばり | 作成日時：2020年5月28日 7時
