【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ40)

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40話。ページ40

Aside

さて、どうしようか…そこまで遠くには行ってないと思うけれど…。

気球が向かった方向を見ると、多分大雪山辺りにいるとは思うけれど……それにしても大雪山は広いから…。

そんな心配を良い意味で裏切られ、白石さんの奇声でなんとか4人を見つけることが出来た。
下山するとともに、今まで食料としていた美味しいネズミも徐々に取れなくなっていった。

｢少なけど、食べろ尾形、A｣

『ありがとうございます。…ん～っ、美味しいですね！ヒンナですよこれ』

｢おお！Aちゃんもヒンナ言えるのか！なんか、最初に会ったときより丸くなったねえ｣

『白石さんこそ、最初は変な人だなあと思いましたよ』

｢やだァ～Aちゃん辛口！｣

なんて笑ってると、アシリパさんがいつもの可愛い顔で尾形上等兵に言った。

｢尾形ぁ、｢ヒンナ｣は？Aも言えたんだぞ～｣

｢もう、アシリパさんほっときなよ｣

｢尾形はいつになったらヒンナできるのかな？好物だったらできるか？お前は何の食べ物が好きなんだ～？｣

『あ、…』

アシリパさんは悪気があって聞いたはずじゃないんだ。だから仕方なかった。仕方なかったんだけれど…

一瞬、彼の顔に影が見えた。

『そうだ！他の罠にかかってないか見てきますね。行きましょう、尾形上等兵』

そう言い彼を連れ出した。白石さんが心配そうにこっちを見ている。白石さんは、結構人のことを見ているし、変化に気づきやすい。

『…もう大丈夫、3人に声は聞こえませんよ。大丈夫ですか？』